「ほんもの」が宿る物語。

小説なんて所詮作り話です。
嘘に嘘を重ねて紡いでいく虚構の物語です。
だからこそ、そこには「ほんもの」が宿らなければならない。
ノンフィクションの、という意味ではなく、この世界の何処かにあるような必然性をもった物や人が。
この小説の中には「ほんものの人」がいます。確かな息づかいが聴こえ、ありありとした気配を感じます。

鶴に焦がれて、愛して、妬んで、憎んで。
鶴になりたかった男が最後に辿り着く終着点を、あなたの目で確かめてみてください。

その他のおすすめレビュー

國枝 藍さんの他のおすすめレビュー113