白鶴は雪景色の中に

作者 稀山 美波

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★★★ Excellent!!!

今はもう無き東北方面寝台特急の車内
鶴の世界が狭まったのと同時に人間界も狭まってしまった
そんなことを改めて感じさせてくれる作品です

鶴を通して繰り広げられる二人の物語
道は分かれ、そしてまた交錯する

想いとはなんなのか
過ちとはなんなのか
考えながら、自分の翼を見つめなおせる

そんなオススメできる一作品です!

★★★ Excellent!!!

真っ白い雪原の上に、切なく静かに感情をこぼしていくようなお話でした。
手紙を書くような明確さでは伝えられない気持ちを、折り鶴はたしかにあらわしているようでした。

何か言ったら負けてしまいそうな、ぴんと張りつめた読後感。
泣くことも声を失うこともできるラストだと思います。

★★★ Excellent!!!

小説なんて所詮作り話です。
嘘に嘘を重ねて紡いでいく虚構の物語です。
だからこそ、そこには「ほんもの」が宿らなければならない。
ノンフィクションの、という意味ではなく、この世界の何処かにあるような必然性をもった物や人が。
この小説の中には「ほんものの人」がいます。確かな息づかいが聴こえ、ありありとした気配を感じます。

鶴に焦がれて、愛して、妬んで、憎んで。
鶴になりたかった男が最後に辿り着く終着点を、あなたの目で確かめてみてください。