たとえば、ひとつの物語が終わるときーⅢ

『夜に生まれた者は不吉である』として、人間よりも遥かに小さな種族――精霊は
仲間であっても厳しい掟を守って彼らを聖域から追放する。
大精霊から祝福を受けなかった精霊は特定の力を得ることが出来ない為に他種族に
捕まり酷い扱いを受けてきた。

生き残る力も無ければ、逃げ延びる術も知らない。

どうして私たちは夜に生まれてきてしまったのか。
返って来ることのない問いに、彼らの悲しみは増すばかり。

それでも知りたい。

”不幸”の中でも決して諦めなかった、一人の精霊の『真実』の物語。