『春琴抄』を彷彿させる昏く絢爛な華の物語

冒頭の数行で耽美な世界に引きこまれます。才能のある者だけが羅患する病。才能を栄養に木が育ち花を咲かせる。勝ち気で才能のある少女と、それに魅せられ仕える少年。舞台設定が決まりすぎていて、それだけでため息が出ます。

『春琴抄』を彷彿しました。才能に殉じるという点で『風の丘を越えて』という映画も浮かびました。

美しく艶やかな物語をありがとうございました。

その他のおすすめレビュー

一田和樹さんの他のおすすめレビュー289