概要
歌は、僕にとっての人生だった。
故郷から旅立つ人を歌で見送る。それが、歌旅人(うたびと)であるシオン・ライアルの仕事だった。しかし今日の依頼は少し様子がおかしい。
――天国へ旅立ってしまう前に歌を届けて欲しい。
そういう意味じゃないんだけどなぁ、とシオンは頭を抱えるのであった。
カクヨムWeb小説短編賞2019 キャラクター文芸部門 応募作品。
――天国へ旅立ってしまう前に歌を届けて欲しい。
そういう意味じゃないんだけどなぁ、とシオンは頭を抱えるのであった。
カクヨムWeb小説短編賞2019 キャラクター文芸部門 応募作品。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!故郷を旅立つ人を歌で見送る、それで満足だった。
故郷から旅立つ人を歌で見送る存在、歌旅人(うたびと)。
それが、歌の才能しかなかったシオン・ライアルの職業であり、天職だった。
彼は、旅立つ人のために歌を作り、歌を歌い、そして見送っていた。それが、彼の日常で、それでいいのだと思っていた。
ユーティア・ベリルに、会うまでは。
これはそんな、儚い雰囲気を纏ったボーイミーツガールであり、終わりと始まりの物語だ。
シオンとユーティアの会話で、物語は進んでいく。
序盤は大きな動きはないものの、どうしてか惹きつけられる。
シオンというキャラクターに。ユーティアというキャラクターに。2人の関係性に。世界観に。
中盤になると、物語は少し動き出す。…続きを読む