終わりの世界で、人形はなにを想うか。

人類を含む全ての『生き物』が消失した世界。
感情人形《フィーリング・ドール》と呼ばれる、感情を持った人形だけが意識を保っていた。

世界が終わってしまった。しかし人形はその終わりの中でひとり、想う。
名前をつけたくれた少女との思い出だけが、変わらない静寂の中を巡る。

そんな中、久しぶりに声が響く。
それは、話すだけでなく、動くことができる、まるで人間のような感情人形の三姉妹だった。

同じ仲間を探しに、一緒に行こうと誘われるソフィアだったが、彼女が選んだ道とは・・・・。

終わってしまった寂しい世界を、人形たちが旅をしている。そんな、不思議な世界観がたまらなく愛しかったです。

読み終わったあとに残る、切なさとほんの少しの希望が、この作品の魅力に思えます。

ぜひとも読んでいただきたい、オススメの作品です!

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