終わりの世界で、人形はなにを想うか。
- ★★★ Excellent!!!
人類を含む全ての『生き物』が消失した世界。
感情人形《フィーリング・ドール》と呼ばれる、感情を持った人形だけが意識を保っていた。
世界が終わってしまった。しかし人形はその終わりの中でひとり、想う。
名前をつけたくれた少女との思い出だけが、変わらない静寂の中を巡る。
そんな中、久しぶりに声が響く。
それは、話すだけでなく、動くことができる、まるで人間のような感情人形の三姉妹だった。
同じ仲間を探しに、一緒に行こうと誘われるソフィアだったが、彼女が選んだ道とは・・・・。
終わってしまった寂しい世界を、人形たちが旅をしている。そんな、不思議な世界観がたまらなく愛しかったです。
読み終わったあとに残る、切なさとほんの少しの希望が、この作品の魅力に思えます。
ぜひとも読んでいただきたい、オススメの作品です!