生命は死に絶え、その名残は感情だけ。その「器」たちはどこへ向かうのか。

人形達の出会いは人間以上に人間的。感情を持つ四人の人形達がめぐりあったひとときに引き込まれます。
そして、感情は相手があってこそ生きるものなのだろうと考えました。
ソフィアは持ち主を喪い、もはや感情の使い道がない。一方で三姉妹は互いの存在があるのであてどない旅ができる。
一方で、持ち主との思い出に満たされているからソフィアは死出の旅に出ることができ、三姉妹は現世に留まっているのでしょうか。
それぞれの感情が織り成す選択が切ない読後感を沸き立たせる物語でした。

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