また、君と巡り会える日を願って、神と共に戦い続ける。

邪神を封印するため、生贄として100年の眠りについたフィリアと再び会うため、神・シェルリーゼに“不老不死にしてくれ”と頼む主人公・アステル。こうして、シェルリーゼとの100年が始まる。

そんな最初から激しい展開だけど、中身は割と穏やかに進んでいく。激しいバトルシーンもなく、会話と日常で話と時間が進んでいく。そこが雰囲気が感じられていい。

アステルの心情描写があまりされないのに、感情の変化がひしひしと伝わってくるのが見事だな、と思った。場所と会話と時間と仕草。それだけの描写で伝えてしまっていた。

そしてラストが凄い。あんなラストは想像できなかった。というか、そのラストが嫌だったから、無意識のうちに考えないようにしてたんだと読み終わってから思った。一万字の短編なのに愛着わかせる。その力がこの物語にはある。

読んで後悔はしないと思うので、是非読んでほしい。

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