夏が、空に、泳いで

ペンギン。
テレビ画面の中に列を成して、よちよち歩いている。
白黒のツートン。
手ともヒレともとれるものを一対揺らして、同じ動きをする社会的動物のように順番に氷の大地から飛び込む姿が―――すぐ目の前に落ちていたら、どうします?


朝早かったら、無視して会社に向かう。
夜に出会ったらたぶん怖い。
休みの日だったら警察に連絡してやるくらいはするかも。
ゴミの日の朝はカラスがつついていそう。

でも売れない画家は、拾って持ち帰りました。

画家とペンギンの共同生活はどこか夢のようで、現実と童話の不確かな狭間にあって、微笑ましくも不思議な空気を持っています。
どこまでが本当で、どこまでが夢なのか?
こんな世界があったら楽しいだろうなあって、にやっとさせてくれる物語です。


ラストの微笑ましい展開にもご期待あれ。



いやあ、今日も素敵な物語に出会ってしまったなー


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