相反する2つの感性が複雑に絡み合った興味深い物語

深い悲しみと一族の瞳を、少女は変幻自在の姿の内側にひた隠す。
ありすぎる才能ゆえに、国の影に身をおく彼女は、その明るく破天荒な振る舞いの中に、いったいどれだけの激情を押し隠しているのか?


本作品は、光と闇、清と濁、笑と哀。相反する感情や状態をを見事な感性で融合させている。
時に物語をアンバランスにしかねない短いスパンでの相反する状態を実にバランスよく書かれている作品に思う。
是非御一読を。

その他のおすすめレビュー

地辻夜行さんの他のおすすめレビュー72