欲しかったのは、当たり前で、ささやかな、 暮
たった一人で都市へと移り住んだ孤児の少女。彼女が持つのは不思議な力と、国から振られた番号だけ。
* * *
・設定が重いだけで内容は呑気です。
・人物が増えてきたので、最新話の2つ前に【登場人物 設定一覧】をまとめています。参考まで。
・Privatterにキャラデザ等を載せたりしていますが作者の拙い絵なのでご注意。見なくても本作を読むことに何ら支障ありません。興味のある方のみ: https://privatter.net/u/clymore22
目次
連載中 全117話
更新
- 第1話_五番街の公衆トイレ
- 第2話_六番街の一室
- 第3話_二日後零時の六番街
- 第4話_四番街で画面越し
- 第5話_馴染み始めた六番街ベッドの中
- 第6話_少女の為の零番街
- 第7話_本に触れた六番街
- 第8話_タワーも見えない西の荒野
- 第9話_西の荒野の戦果と代償
- 第10話_六番街の温かな皿
- 第11話_零番街から見る景色
- 第12話_六番街から紅茶の香り
- 第13話_一人きりで北の戦地
- 第14話_零番街の絆
- 第15話_帰還者を迎える零番街
- 第16話_零番街で得られない温もり
- 第17話_優しさを重ねる六番街
- 第18話_見えない目で見る零番街
- 第19話_家族を思う六番街
- 第20話_零番街の大きな皿
- 第21話_兵器の要らない山岳地帯
- 第22話_叱る声が響く六番街
- 第23話_六番街とを繋ぐ鍵
- 第24話_星を知る六番街
- 第25話_北に見る地平線
- 第26話_六番街に見つからない正解
- 第27話_守る為に東の森
- 第28話_六番街の昼食
- 第29話_帰りたい場所、六番街
- 第30話_零番街で星が落ちる
- 第31話_星を見失う零番街
- 第32話_流星ぶつかる六番街
- 第33話_六番街で夢現
- 第34話_流星受け止める零番街
- 第35話_零番街を貫く流星
- 第36話_手を繋いだ零番街
- 第37話_引力に揺らぐ司令室
- 第38話_覚悟を問う零番街
- 第39話_伝えた一言、二人の部屋
- 第40話_提出書類と司令室
- 第41話_理由を明かす新居のベッド
- 第42話_帰る場所、あなたの隣
- 第43話_珈琲を並べた司令室
- 第44話_七番街で繋ぐ縁
- 第45話_新居に香る四人分の紅茶
- 第46話_片腕の人、零番街
- 第47話_炎が渦巻く辺境の施設
- 第48話_交差する零番街
- 第49話_我儘つぶやく二人の部屋
- 第50話_新しい言葉を繰り返す腕の中
- 第51話_廊下に零した小さな嘘
- 第52話_彗星が駆けるタワーの中
- 第53話_持てなかった望みと公園
- 第54話_星を射る弾丸
- 第55話_約束の戦場
- 第56話_星を休める暖かなカウチ
- 第57話_廊下の角、静かに痛む傷
- 第58話_見えない傷と訓練所
- 第59話_黒い手袋が開いた司令室
- 第60話_病室を去る心、向かう心
- 第61話_敗戦を語る休憩所
- 第62話_二人きりの部屋、語られない言葉
- 第63話_再会の廊下
- 第64話_訓練所の音が消せない
- 第65話_子らが会する大広間
- 第66話_ベッドの中で見失う疑問
- 第67話_背中を見送るタワー前
- 第68話_優しさだけを積まれた部屋
- 第69話_治療室前によくある偶然
- 第70話_訓練室と手の平の熱
- 第71話_ゴーグルの中、新しい涙
- 第72話_吐露を受け止めた右肩の上
- 第73話_見失った夢を探すグラスの中
- 第74話_早鐘は細腕の中で
- 第75話_仔猫が爪を立てるテーブルの上
- 第76話_テーブルの無い部屋で明かす我儘
- 第77話_タワー内で起こる変化、進化、瓦解
- 第78話_黒の箱に誓いを詰めるタワー前
- 第79話_炎が揺らめく司令室
- 第80話_緊張と脱力を繰り返す機内
- 第81話_子が指揮を取る西の戦場
- 第82話_この腕の中では平静を保てない
- 第83話_新しい課題を抱え込むタワーの食堂
- 第84話_七番街で思い出話
- 第85話_タワーの廊下で氷が香る
- 第86話_待ち人が空気を掻き混ぜた休憩所
- 第87話_退路の岩壁は子らを守るか
- 第88話_服の下、無意味な所有印
- 第89話_食堂に響く制止の音
- 第90話_焦燥を腕の中へ閉じ込めて
- 第91話_甘い香りが充満する二人の部屋
- 第92話_二度目の戦場、光が星を奪う
- 第93話_タワーへ差し込む光に混じる影
- 第94話_敵の手から逃れる星
- 第95話_仔猫が弱る駐屯地
- 第96話_片腕で闊歩するタワー内
- 第97話_嫌悪ぶつかる休憩所
- 第98話_現実のベッドの上よりも
- 第99話_炎の消えない司令室前
- 第100話_下町からの警鐘と忍び寄る氷晶
- 第101話_星屑を拾う訓練室
- 第102話_食堂で噂話
- 第103話_星は訓練室で光を追う
- 第104話_治療室で待ち侘びる
- 第105話_温もり分ける託児施設
- 第106話_二人きりの部屋は色違い
- 第107話_廊下で分岐した行き先
- 第108話_秘密が散らばるタワー内
- 第109話_ベッドの中、重ねる保留
- 第110話_食堂に響く笑い声
- 第111話_疑問を転がす二人のベランダ
- 第112話_研究施設の厄介事
- 第113話_廊下に残る氷晶の記憶
- 第114話_研究施設の隅でお裾分け
- 【登場人物 設定一覧】
- 第115話_一触即発の休憩所
- 第116話_タワーのロビーで落ちた衝撃
おすすめレビュー
★202
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★★★ Excellent!!!
綺麗ではいられないこの世界で、少女が伸ばす手の先は。 宇佐
戦火に軍隊があるように、戦場には兵器があります。では、その兵器が心を持つ子どもたちだったら。
そんなワクワクする設定に、年の差百合と、消耗した世界と、ささやかな日常の優しさと、ほんの少しの切なさをトッピング。するとこんな素晴らしい作品ができてしまいました。
「奇跡の子」と呼ばれる、特殊能力を用いて戦う子供の一人、イル。政府の機関によって管理され、保護され、そして兵器として戦場へ駆り出される生活の中で育む一般人アシュリーとの愛。二人の出会いはその他大勢の世界を変えはしませんが、二人の世界を確実に変えていきます。
階級化階層化された街の中で終わりの見えない日々に耐え、奇跡の子たちがもたらす戦果だけを待ちわびる一般人。それぞれの痛みを抱えた中で強く生きる奇跡の子たち。戦争と日常という危うい板ばさみの中で、描かれるのは痛みや苦しみではなくちっぽけな「願い」や「祈り」です。一人の力ではどうすることもできない現実に、なんとか折り合いをつけながら生き続ける人間の強さと、あるいは弱さ。どんな立場であろうと二本の手でできることは限られているから、それぞれが手を伸ばし掴もうとするものにドラマが生まれます。
主人公であるイルを中心に淡々と描かれる世界は決して美しくも優しくもない世界です。汚れずに生きていくことはできず、生活の裏には少なからず痛みが伴います。そんな中で決して器用に生きていないイルと…
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