海が太陽のきらり

うふふふふ( *´艸｀)
うふふふふ( *´艸｀)
うふふふふ( *´艸｀)

本作を音読して分かったことがあります。
かなりの速さで読み進めていって、一瞬、自分が口にした言葉にはっとすることがあり、もう一度黙読してみると、それは確かに効果を狙った書き方であり、あざとい感じのするものであり、実際、作者が「こうだ！　こうだろ！　ここは！」って書かれたのが伝わります。
音読は、自分で読んだ文章を、また自分の耳で聞いて味わいます。
相乗効果で、たっぷりと感動に浸れました。
こんな読み方、最近したことがなくって、漫画も速読だったし、作者さんの専門の児童書もそうだった。
心の込め方にもよるのでしょうが、わたくしは自分で自分の声に惚れました。
こんなことをリアルで口にするはずない、…続きを読む

夏！！！！という感じの作品でした。

いえ、夏と言っても花火ドンドン打ち上げたり祭りで踊ったりするような騒がしさではなくて、記憶の片隅に残ったセピア色の思い出といった感じです。

レビューのタイトルにしましたが、個人的に強く印象に残ったのは「海の描写」です。
一人称でありながら（であるからこそ）丁寧かつ読者の想像を掻き立てるもので、水面を突き抜ける陽射しや、岩礁にこびりついた潮の香りがふっと浮かびます。とても素敵です。

どこか懐かしさを覚える青春。その一瞬を感じたい方におすすめの作品です。

夏の海での出会い。
そんな都合のいい話がと思う展開だけど、ちゃんと納得できる理由があった。

起承転結が見事に描かれていて、
にやにやもハラハラもあって。
そして最後に二人の恋はどうなるかのドキドキも。

なんだこれ、もう完璧な青春じゃないか！

写真コンテストで後輩に負け、奮起するために海へ来た主人公。
そこで待っていたのは、美少女のビンタでした――。

キャッチコピー通り、この物語はビンタから始まります。衝撃です（笑）。
真夏のひとときの高校生らしい青春が、存分にこのビンタから込められております。

海の美しさを様々な角度から堪能し、その美しい海を通したやり取りから二人の距離が縮まっていくのが分かります。
最後に落とされる少女の涙に翻弄されながらも、その意味が分かった時、また思わぬ青春に出会えることでしょう。

とても短いお話ながらも、ぎゅっと青春が濃縮された深い深い物語です。
是非とも、このきらりと光る青春を、貴方の一コマとして…続きを読む

すみません、こんなキャッチコピーで（汗）
でも大丈夫！　危険な描写はないです。むしろ青春のまぶしさで目がチカチカ……！

写真のコンテストで賞を逃し、次の作品を取るために海へ来た海斗。
そこで出会った夏の日差しのようにまぶしい少女、陽子。

二人の出逢いの陰にあった秘密は――？

短編なので迷っている暇があったら読んじゃってくださいませ！
そして作者様の腕前にうなってください！

決められたプロットから、こう物語を創られたのか！　と感心することしきりです！

ひょんなことから、見知らぬ女性のビンタをもらう所から物語が始まります。写真に風景を収めたかっただけだと伝えても聞く耳持たず。
しかし少年には、絶対に曲げられない想いがあった……

そんな二人の夏はいつのまにか、思いも含めて絡み合っていく。

海の美しさ、キャラクターの魅力、成長。アオハルの良い所を余すとこなく盛り込み、タイトル回収までこなした傑作。

もう一度恋をしたい人にオススメです。

写真は「その一瞬を切り取る」と昔から表現されていますよね。
特にフィルムカメラは「やり直しの効かない一発勝負」というシビアなところが、よりその「切り取る」という行為を顕著に見せているのでしょう。

さて、主人公の海斗が「切り取った」もののは一体なんだったのか？
このお話を読んで、ぜひその答えを見つけてみて下さい。
本当に、おすすめです！

誤解から始まる恋もあるでしょうね。
写真部に所属する主人公は、カメラ片手に海へ。そして……

同じプロットを元に書く『海が太陽のきらり』なのですが。
予想外の展開、そう来たかと楽しくなりました。読後感がとても良いです。
コミカルでテンポよく展開する作品。おすすめです。

海斗のキャラがすごく立ってます。
企画主のあらすじに沿って作り出したキャラとは思えないほど、個性が溢れています。

話の筋もいいなあ。そしてハッとするような描写も散見され、最後の最後まで隙なしの一作です。おすすめ。