牛のように食む。そして味わう。

本作を音読して分かったことがあります。
かなりの速さで読み進めていって、一瞬、自分が口にした言葉にはっとすることがあり、もう一度黙読してみると、それは確かに効果を狙った書き方であり、あざとい感じのするものであり、実際、作者が「こうだ! こうだろ! ここは!」って書かれたのが伝わります。
音読は、自分で読んだ文章を、また自分の耳で聞いて味わいます。
相乗効果で、たっぷりと感動に浸れました。
こんな読み方、最近したことがなくって、漫画も速読だったし、作者さんの専門の児童書もそうだった。
心の込め方にもよるのでしょうが、わたくしは自分で自分の声に惚れました。
こんなことをリアルで口にするはずない、そんな独白のシーンで、深く没入できました。
友だちから借りた折原みと作品でもこんなに感動したことがないぞと、思いめぐらせました。
よきぃ!

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