概要
月が綺麗ですね
「I love you」という言葉を夏目漱石と二葉亭四迷は何と訳したでしょうか。
「I love you」なんて私は素直に言えなくて、文豪の力をお借りして先輩に告白しました。けれどもちろん先輩はそのことを理解していません。
これは秋の夜の帰り道の、恋のお話。
「I love you」なんて私は素直に言えなくて、文豪の力をお借りして先輩に告白しました。けれどもちろん先輩はそのことを理解していません。
これは秋の夜の帰り道の、恋のお話。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!奥ゆかしくも、輝く星
作者さまの知識とセンスが尋常じゃありません。
月が綺麗ですね。
これは言わずと知れた定番の台詞で、奥ゆかしいながらも愛を伝える文句として創作界隈では今なお人気の決め文句であります。
しかし、この作品ほどその意味を正しく理解しているものはそうはありません。この台詞は古風かつインテリで気品のあふれた「古き良き時代の日本人」が口にしてこそ生きるものなのです。そのキャラクターの「奥ゆかしさ」を一緒に表現できなければ借り物の舞台装置でしかないのです。
この作品はそういった伝統を重んじているのみならず、それを現代という舞台で活かすにはどうすべきかも良く練られているのです。
主人公のキャラクターは、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!片思い女子の心情が、ただただ意地らしくて可愛い(◍>◡<◍)
最近はハッピーにしろバッドにしろ、起承転結だ~三幕構成だ~としっかりとした作者なりの解を求められる方が増えている気がしますが、心の動きにスポットを当てた日常系のような本作、大好きです。
〝先輩が私を忘れて夢中で電話をする時間、先輩の心は綾さんに温められて熱くなって、私の心は夜風に冷やされて冷たくなっていく。〟
片思いの人と一緒にいる時のこういう感じ、ほんとわかるわ~と頷きながら拝読させて頂きました。
「月が綺麗ですね」かあ。
意地らしくて引っ込み思案で、でも、何かしらの方法で想いを伝えたいという恋心に、先輩も気づいてやれよー!という、無粋な突っ込みをしてしまいました^^;
面白かっ…続きを読む