ヒトではないがゆえに、ヒトよりも純粋に根源的な関係を持つにいたる二者の物語。静かに冷たい肌触りの世界で感じる、あたたかい関係の手触り。秀逸なSF掌編です。
アオト・アキトと申します。 ひたすら小説を執筆することで何とか呼吸できているラム換水式の物書きです。
自我を手にした機械。自我を失うはずだった兵器。 ヒトのいない月面で二人は対話し、感情を知り、喜びを伝え。「かけがえのないもの」を手にする。 宇宙空間や機械に兵器。どこか冷たい印象の世界の中で…続きを読む
SFジャンルは今まであまり見ませんでしたが、それを後悔させてくれる作品でした。主人公の抱える孤独と対比して後半の躍動感には宇宙のロマンを感じざるをえません!
物寂しげで、けれど美しい月の描写。そこにいるのはヒトでないものだけ。エコーとウィスパー、どちらもヒトではないからヒトと同じように思考することはできません。なのに彼らはお互いを理解し合っているとい…続きを読む
わたしは自我を獲得したと同時に「孤独」の概念を理解した。ここから始まったらきっとぐっと引き込まれたと思う。月の風景も、もっと簡単な言葉で描かれていればきっと人の心に響くと思う。そういう意味では…続きを読む
もっと見る