第16話名無しの悲しみへの応援コメント
いつかの、いつもの、自分を読んでるようで。
とても良かったです。
作者からの返信
飛鳥休暇さん
コメントありがとうございます。
ファンタジックなテイストになってしまいましたが、共感していただけたのならとても嬉しいです。
第15話父の温度への応援コメント
なんとなくこういう依存関係というか、存在というか、そういったものがあるのが共感できてしまいますね。
いや、まさしく「依存」なのか。
例えばアルコール依存性、ギャンブル依存性。
嫌なはずなのに、ダメなはずなのに。
それでもそれにすがってしまう。
実はこういうものって身近にあるもので、それをこうやって言語化できるのはすごいと思います。
作者からの返信
飛鳥休暇さん
コメントありがとうございます。
…!!
まさか速攻で言い当てられてしまうとは。さすが飛鳥さんです。これはある種の依存だと私も思います。
分かりやすくない関係な分、表現に苦労したのでそのように言っていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。
第15話父の温度への応援コメント
部屋の静寂が爆発を起こしたように、一気に僕を包んだ。
>この表現は、悔しいですね。とても素晴らしくて新しくて、逆になんで今まで一度も使ったことがないのかって言う自然さがありました。
父から受けた仕打ちから目を逸らさせるやさしさが母にはあり、それに従うのは甘えではない。けれども、どういうわけか立ち向かいたくなる瞬間があるのかもしれない。人生とは運命の命令に従順であるほど楽で、抗うほどに苦しい。
そんなことを考えさせられました。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
詩一さんに悔しいと言っていただけるとなんだか嬉しいです。自然に感じつつも新しい表現をこれからも使っていけたらと思います。
そうですね。「嫌いなはずなのに」「好きなはずなのに」という意味の辿れない葛藤を書きたかったです。きっと詩一さんも抗う苦しさを知ってらっしゃるからこそ、そのように感じてくださったのだと思います。
第14話ふたりへの応援コメント
つらいですね。
妹さんがお姉さんのやつれた姿を見て、8歳のころのお姉さんの気持ちに至る。当事者になってみないとわからないものですよね。とは言えその理解は事態を避けるにはあまりにも遅かった。しかし気付いたと言うのはお姉さんにとっての救い足り得るものだと思うのですよね。その気付きやお姉さんに対する思いを伝えることは、今の状態では難しいのでしょうけれど。
生活のルーティーンをわざと尺一杯にしてしまう。そうでもしないと気が狂ってしまう。お姉さんと向き合う時間を減らすことで、自分を守っているんですね。それが正しいとか間違いだとか、そんなものはないですね。
ふたり。と言うタイトルが効いていますね。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
そうですね。実際にその場を見たら、どんな風に思うのだろうと想像しながら書きましたが、きっとこの姉にとって恐ろしい記憶になっていたのではないかと思います。そしてそんな痛みを誰かと共有できるというのは、姉にとってはとても救いになるのではないかと思います。
生活の尺を埋めていくというのは実際に私がやっていたことでした。あれはよく考えると自己防衛の手段だったのだと、詩一さんのコメントを読んで気が付きました。ありがとうございます。
タイトル、お褒めいただき嬉しいです…!
第14話ふたりへの応援コメント
辛くてつらくて、何とかしたいけどどうにも出来なくて、その日が来ることを願って日々を生きるしかない。それでどうかなる訳でもないけど、そうするしかない。
辛いです。それが現実にたくさん見られて、どうにもならないまま生きていくしかない人もまた多いのが。胸を鷲掴みにされたようです。
作者からの返信
フィリー(水無月季夏)さん
コメントありがとうございます。
まさにあの、重たくのしかかるタイプのつらさを私なりに書いてみました。どうすることもできないまま生きる、というのは本当に胸を抉られるものがありますよね。
この短編集では辛いなりに、どうにもならないまま生きる人たちに焦点を当てて紡いでいけたらと思います。
第13話顔への応援コメント
会社に入る、社会に加わるという行為。人を選別する行為。それらは殺人的であるのかもしれませんね。
試験というのは蹴落とす行為ですし、主人公が不服にも入った人事——から漏れた人がいるということで、わかりやすく殺人犯にならず、それこそ一人泣きながら死んだ人もいるかもしれない。
なにも就職試験のみならない。一般的には高校からそれらは始まっている。だからこそせめて、努力に耳を傾けることは必要なのかもしれませんね。結果が変わらなかったとしても。主人公がただ「納得」するためには。
人は知らず知らずのうちに人を傷付け、殺し、殺させているのかもしれない。私が受かったせいで落ちた人。今も生きているだろうか。犯罪者になっていないだろうか。確かめようのないことですが、考えてしまいますね。
そういうとりとめのないことを具現化してくださいましたね。
選ばれなかった人への鎮魂になったように思います。同時に、選ばれた人の罪悪の導火線に火を灯したようにも思いますが。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
結局納得できるかどうかですよね。選ぶって少なからず人を傷付ける要素を含みますから、選別される側もそれを分かっていて選ばれに行きますよね。立場上そうするしかありませんし。ですから選ぶ側は少なからずそこに敬意を示すべきだと、個人的には思います。それが主人公の納得等にも繋がっていくのかなと。
くださったというか、勝手にやってるだけですね(笑)
おっしゃる通りで、このお話は人によっては恐ろしく感じるかもしれません。自分が選んだ人や蹴落とした人は、普通確かめられませんからね。
詩一さんが蹴落とした人が不幸になっていたとして、それは詩一さんのせいではないです。ですがこういうタイプの罪悪感に対して「あなたのせいではない」という言葉はあまりにも無力です。じゃあ何と言えばいいのかとか、作者自身とりとめもなく考えたりします。
少し話が逸れてしまいましたね💦
この短編には色々と思い入れがあるので、このようにコメントをいただけて嬉しかったです。ありがとうございます!
第13話顔への応援コメント
あとがきと内容のギャップがありすぎてむしろ心が洗われました。笑
あぁ、どこにでもありそうな話だな、と思って読んでました。
綺麗事なしに、見た目ってめちゃくちゃ大事で、先天的に外見に個性を持って生まれた人は本当に苦労してるんですよね。
それは分かるんだけど、じゃあいざ自分がそういう人と初対面で会ったときに普通に接することができているのかと言われるとちょっと自信がなくなります。
(余談ですが僕は身内に身体障がい者がいるので、他の人よりは理解があるつもりです)
でも社会全員がそれを理解できるのかというとそれは絶対無理な話で。
と、なんとなく切ない気持ちになっていたのでほんとにあとがきに救われました。笑
作者からの返信
飛鳥休暇さん
コメントありがとうございます。
実は作者自身が読後感(脱稿感?)に耐えられなくて、あとがきで少しおどけてしまいました笑。何となく、どんなコメントが来るか分からなくて怖かったんですよね。それで非公開にしていました。なのでそのように言っていただけて嬉しかったです。
頭では分かっているけれど、いざ自分が動けるのかというのはまた別ですよね。でもそんな風に考える機会があって、悩むことこそ大切な事なのだと私自身は思っています。
このお話ではあえて、彼の顔について『先天的に』とは明記していません。もしかしたら彼の顔の歪みは、後から外部の悪意でつけられたのかもしれません。色んな読後感を選択できるようにしたかったんですよね。
なので切ない気持ちを誘発させてしまったのでしたらそれはすみません笑
こんな風にコメントを貰えて嬉しかったです。ありがとうございます!
第12話二束三文への応援コメント
また私のことを書きましたね?
冗談です(笑)
でも、これは本当に、プロデビューを狙いながらもずっと燻っている人たちに刺さるものだと思います。多分、似たような経験をされている方が多いと思います。
そんで、さよならポエジーの二束三文を聴いてきました。
それなりの才能で、オレはオレを救ってやろう
苦悩の割に実りの無い、そんな普通を愛している
いいですよね。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
これも詩一さんでしたか?だとしたらやはり私の中にいらっしゃるんですね(笑)
自分と少しズレているところもありますが、大筋でこういう気持ちを感じることはよくあります。作っても全部無駄になるんじゃないかと思ったりします。刺さる人に刺されば嬉しいですけど、できれば刺さらないで欲しいなとも思います。その方がその人のためです(笑)
早速聞いてくださりありがとうございます。歌詞が直球すぎて、逆に好きな曲のひとつです。
第11話ある日、飯が食えなくなったへの応援コメント
涙が出そうになるのを堪えて読みました。
自分のために書かれた感がある作品を創るのが上手いなと毎回思います。(いや実際私とは精神が繋がってるのでしょう)
これは料理以外にも言えることですよね。
小説もつまらなくなって投げ捨ててしまいたくなることがある。
こうなった原因は……そう考えたとき家族が真っ先に思い浮かぶのは、多分まだ甘えていたいからなんだろうなって思います。
最後、塩おにぎりがおいしいと思えたのは、どこかで父を認めたからでしょうか。それとも母のことを諦められたからでしょうか。
語られなかった。けれどでも多分深層の中でなにかが動いた。
いやもしかしたら最初から父のことは認めていてそれを認めると母を否定するような気になってしまうから、認めないようにしていたのかも。幼い頃塩おにぎりだけが食べられたのは「これならまだマシ」ではなく素直に「おいしい」と思ったから食べられたのかも。でもそれを認めると料理の上手い母のことを否定してしまうから。おいしいと思わないことに理由を作って否定していたのかもしれない。
夢を叶えて腕前の天井を突いたとき、新たなる扉を開くためには生まれ変わる必要がある。母のために父を否定する子ではなく、父が作ってくれたご飯に対して素直に感謝する人へ。あの「いただきます」は過去へ放たれた言葉かもしれませんね。
この作品は考えるほどに父母への思いへとシフトしていきますね。
明日からまたきっと自分が作ったご飯をおいしいと思って食べられるでしょうね。良かった。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます!
詩一さんにまたそう思って頂けたなら、きっとこの作品は成功です(何に?笑)
そうですね。このお話も元は料理の話ではありませんでした。原因を外に求める時は大概自分に問題があるものですよね。
そして最後の塩おにぎりについてですが、そこまで文章にして考察して下さる詩一さんはやはり只者ではありませんね笑
「塩おにぎりを認める」ということは仰る通り父を認める、母を諦めるとか、自分自身の過去や未来を受け入れる、あるいは突き放すような行為です。
自分自身のこと、そして父母のこと、色んな方面から読んで頂けたら書いた甲斐があったと思います。
今回も深い考察をありがとうございました!
第11話ある日、飯が食えなくなったへの応援コメント
うまい
旨い
文章が上手い。
この人にとって美味しいとはいったい何だったんでしょうね。
愛情に付属されるものなのかなあ。
作者からの返信
きつねのなにかさん
コメントありがとうございます!
きつねさんに褒められた…!!嬉しい…!笑
私もいつも「旨い旨い」と言っていますが、この人にとってはきつねさんが仰る通り「美味い」そのものなのだと思います。
第11話ある日、飯が食えなくなったへの応援コメント
結局、料理も思い出と共にあるものなのだと気付かされるような作品でした。
記憶とも言い換えられるし、感情とも言い換えられますね。
ともあれ、味覚だけが味ではないのだと。
作者からの返信
飛鳥休暇さん
コメントありがとうございます!
そこを感じ取って頂けて嬉しいです。
毎日普通に食べている料理ですが、主人公はまさに飛鳥さんの仰る「それ以上の何か」に押しつぶされたのではないかなと考えています。(私が書いたんですけどね笑)
第10話彼女の仕組みへの応援コメント
これまた私のことを言われているのかなと言うくらいに共感できるストーリーでした。
『僕』の中にある、人ごとを考える感覚は、近いものがあります。
『なんて無自覚な窃盗だろうか』『僕は他人の不幸を横取りする』
など、とても秀逸なセンテンスだなあと思いました。
最後は気付き、だからまた別の自分以外の悩みを探すことになったんですね。
彼女と僕は同じだった、と言うことなんですかね。最後窓に写った自分を見つめるのも、暗喩かなと思いました、
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
私自身、どうでも良いことを考える時間がとても多いので、詩一さんの仰る主人公の感覚はとてもよくわかります。
最後はまさに彼女の仕組みと自分の仕組みを照らし合わせるように作りました。このお話を書いたのはかなり前だったのですが、言葉を気に入って頂けたなら嬉しいです!ありがとうございました。
第3話一生分の優しさへの応援コメント
嘘も自分の一部にしないと生きていけない辛さ、自分が嘘でいっぱいだとわかる辛さ…がどっと襲ってきました
これはクル人はかなりクルやつですね…かなり抉られました
作者からの返信
海野ぴゅうさん
コメントありがとうございます。
書いている時に思いましたが、このお話で抉られるという事はきっと優しい方なんだと思います。
こういう生き辛さを共感して頂けたなら嬉しいです。
第8話汚い汚いへの応援コメント
『…それはまるで宝石。』のくだりから、結局『汚い』に行きつく。
単語の連なりが文章になるように、ポジティヴな側面を持つものはその裏にネガティヴが張り付いていて、言葉を上手く操れるようになればなるほど、その巧妙さにがんじがらめにされる。
自由の行きつく先が不自由で。
不自由の行きつく先が幸福で。
幸福の行きつく先が不幸だというように。
その一瞬、一瞬、ただの一瞬に喜び悲しめばいいのに、その先のものが見えてしまうと、喜びは悲しみに変じ、悲しみは喜びに変じる。
これは作家の苦悩であると同時に、大人になると言うことの虚しさを描いているのかなあと思いました。
『どこか知らない場所で、沢山の鱗を包む水の色…』
彼氏は、とても優しい。とても。だからその優しさが、自分以外の誰かを無作為に包み込むのが「汚い」。
せめて目の前で作為的に他の誰かを抱いて見せてよ。そうすれば、私の綺麗な言葉が、あなたを殺すわ。
というサブストーリーが頭によぎって、その状態で読んでしまったので、彼の優しさがすべて嘘のように思えました。これが瞳さんの意図するところなら、凄いなあ。と思います。逆にそんなことを全然意図していなかったのならすみません。無理に合わせず、解釈違いだと、仰ってくださいね。
作者からの返信
詩一@シーチさん
コメントありがとうございます。
そうですね。このお話は作家の苦しみを書きましたが、それはやはり以前より自由に書けるとか、動けるようになったからこその苦しみだと思います。こういうのは、知れば知るほど苦しい事が纏わり付くものかと思います。
それは面白い解釈ですね。実際主人公から見て、彼は汚い所が見えないように描写しています。なのでそこに彼の人間としての違和感を持って頂けたならすごく嬉しいですし、また見破られた…という感じですね笑
編集済
第8話汚い汚いへの応援コメント
書き手として痛みを共感できました。書いているご本人も同じ状況だというのもわかります。でも渦中にあると充分に状況を把握できないため描写しきれない部分もでてきますし、そのために説得力が失われたり、納得いく作品にならなかったりします。
立ち止まって休むのもひとつの方法ですし、ひたすら書き続けるのもひとつの方法です。私自身は正解がわかっている場合は休んで自分を見直すのもよいと思います。
たとえば”特定”の公募の賞の受賞を目指すならある程度正しい答えはわかります。編集部あるいは編集長、選考委員、下読みさんの傾向がそれです。正解を考えずに応募する人も多いですが。詳しくは私の投稿時代のエッセイに書きました。
そうでない場合は書き続けるしかないと個人的に考えています。正解がない以上、正解を作らなければならないからです。書くことでしか見つけられないと個人的には考えています。なお、”特定”の賞への固執がなく、受賞しデビューできればよい場合も同様です。
余談ですが、この掌編に似たシーンを書いたことがあります(大正地獄浪漫1巻126ページ)。ひたすら手を洗うのって怖いですよね。
作者からの返信
一田和樹さん
コメントありがとうございます!
なるほど、とても参考になります。私の場合、毎年決まった時期しか書けないので(何故かは分からないのですが)、しばらくは悶々としながら書くのだと思います。
そういう特性なので、受賞を目指す方やプロの方は本当に尊敬します。「書かなければならない」という事に多分耐えられないので。でも正解を作らなければならないというのは非常に納得しました。私自身、それが時間なのかな、と。
お話的には頭がまともに働いていない状況を再現する事にかなり時間を割いたので、作り手ならではの不安に共感して下さったなら嬉しいです!
そうなんですか!最近は時間があるので、是非読ませて頂きます。
第7話彼の絵への応援コメント
夢を見ることの重要性と素晴らしさが描かれているのだと思いました。
才能はあるけど夢を失った彼と、才能はないけど夢があるAくん。
その前を向く姿勢だったり、輝かしい未来への夢想だったりが、才能を超えて行く。だからこそAくんは人から称賛された。
夢を見続けることも才能なのかも知れないと思いました。
彼は自分の役割を「賞賛されること」ではなく「賞賛させること」として決め付け、その通りに動いたのかも知れないとも思いました。
彼は最後笑っていましたし。もしかしたらそれはAくんの絵に本当の意味で心を奪われたということなのかも知れない。絵、そのものの美しさではなく、その絵の背景であるAくんの人生や思想に魅力が絵を超えて来たのかも。
だとすればAくんは絵の後ろ側を見せる才能を持っていたのかも知れないですね。
実際人から教えてもらったらすぐに自分のスタイルを崩して新しく変える術を持っている。これっていわゆる創作家のファンが離れる原因になってしまうことなのに、Aくんのファン1号の彼は最後まで離れなかった。つまり根本的な核はまったくぶれていないのではないか。なにせ彼はAくんの絵の良さが直感的にしかわからず、それを理論立てて説明することもできないにも関わらず、推し続けた訳ですし。
彼は本当の意味でAくんの才能を見抜いたのかも知れない。嘲りや諦観も、Aくんを押し上げるために必要だったものなのかも知れない。
と、長尺使って色々考えましたが、ただひたすらに皮肉が描かれているだけのような気もして来ました。
結局彼の絵も見向きもされなくなったってことは、彼だって誰かに良いと言われただけの存在なのかも知れない。そして最後にAくんが彼の言葉に気付くことができなかったみたいに、彼も誰かの言葉に気付くことができなかったのかも知れない。
芸術とは所詮、自分以外の誰かが良いと言ったものでしかなく、中身なんて初めから無いのかも知れない。
気になったのは最後の女性ですよね。
二つを見比べてえらい違いだと思っているわけですが、Aくんの絵に芸術性を感じて、反面彼の絵に優しさや素朴さを感じたのなら、彼女が好きになるのは彼の絵かも知れない。
また、女性はこれから彼の絵を推すかも知れないわけで、そうなったら今度はどうなるのだろうとも想像を促すことのできる終わりでした。
読後感が良くも悪くもサッパリしてないのが良いですね。いわゆる気持ちのいい終わり方じゃあないし、なんだったら私はすっごくモヤモヤしました。
だからこのモヤモヤを吐き出すためにこうやってコメント欄に書き殴っている部分もあるわけでして。
商業作品では絶対できない離れ業みたいな読後感をなんの遠慮も無く放てるのも、瞳作品(ショーウィンドウ)の良いところですよね。
ただ感動できる作品だったら、才能ある作家さんは多いので言い方は悪いですが、どこにでも転がっているように思いますし。
感動とは別の窓を開けさせるこの作品群はやっぱり私にとって、ものすごい特別なものなんだなって再確認できました。
長々と失礼しました。
ありがとうございました!
作者からの返信
詩一@シーチさん
ちゃんと返信をしたかったので、コメントを抜粋させて頂いてます。他の部分ももちろんしっかり読ませて頂きました…!
『夢を見続けることも才能なのかも知れない』
これは本当にそうだと思います。他にも要因はあるかと思いますが、これが彼には決定的に足りなかったからAくんのようにはなれなかった訳で。創作をする人にとって、どれだけ現実を無視できるかというのは非常に大きなテーマかなと思います。
なんかこのテーマでまたお話が書けそうですね笑
『根本的な核はまったくぶれていないのではないか』
文章だからこそ想像してもらえた所ですね。こう解釈すると彼もAくんにも救いのあるお話になりますしね。
『ただひたすらに皮肉が描かれているだけのような気もして来ました』
最初にこのお話を考えた時は皮肉からスタートしました。報われない彼や芸術に対しての皮肉を、目一杯アップしてやろうかと笑
でも書くにつれて色々考えが広まったので、今のような形になりました。
『だからこのモヤモヤを吐き出すためにこうやってコメント欄に書き殴っている部分もあるわけでして』
実は皆さんののコメントを読んで私も気付かなかった考察を巡ったりしています!こういう事ができるのがショーウィンドウの面白さかなと自負しております…笑
『商業作品では絶対できない離れ業みたいな読後感をなんの遠慮も無く放てるのも、瞳作品(ショーウィンドウの良いところですよね』
赤面しています。楽しんで頂けて幸いです…!
返信も長くなってしまいましたが、丁寧な読み込みとコメントをありがとうございました!
第6話檻の中の夢への応援コメント
一度創作から離れて、鬱屈した日々を送っていた、在りし日の自分が、この小説に描かれていました。さすが瞳さんです。
全部夢のせいにしていた時期もありました。最初から夢なんてなければ、適当に良いところに就職して、適当に良い人と巡り合って、適当に良い子供ができて、適当に良い人生を送れたかもしれないのにって。
そういう八つ当たりもなにもかも全部、夢は受け止めてくれました。
私がわたしを閉じ込めているのは、暴れないようにとかまた芽吹かないように、というのは建前で、逃げていかないようにしているんですね。
作者からの返信
詩一@シーチさん
コメントありがとうございます!詩一さんにもそんな時期があったのですね。
夢(特に幼い頃からの)ってすごく便利で、本人の捉え方次第で大きな希望にも絶望にもなり得る性質に面白みを感じて書きました。この主人公は嫌っているように見せて、すごく夢に依存した人間なんだと思います。
第3話一生分の優しさへの応援コメント
真に迫るものがありました。
内面の嘘とか詭弁とか空論とかあらゆる綺麗事とか本当のこととか醜さとか親ってそんなもんなこととか子供は十分大人とか大人にならざるを得ないこととかその全部が、きました。
作者からの返信
詩一@シーチさん
コメントありがとうございます。
書くのに苦労したので嬉しいです!テーマが多かったから書きにくかったのかと今言われて気が付きました。
第3話一生分の優しさへの応援コメント
これは、泣きます。
心情描写がうますぎます。
泣いてます。
作者からの返信
聖願心理さん
コメントありがとうございます。
ショーウィンドウの中で1番自信がないお話しだったので嬉しいです…!ありがとうございます。
第5話お腹が減ったんだものへの応援コメント
本当に毎回思うんですけど、リアルですよねえ。
え、エッセイ? ノンフィクション? っていうくらい。
掘り下げ方が上手いというか、ここが要っていう部分をぐっと掘り下げるんですよね。
また引き込まれてしまいました。
醜いって言っていた『私』さんを、私は美しいと思いますよ。
だって酷い状態の、傷付いた彼を食ってあげるんですから。
食われた彼は、『私』さんが書いた作品を読んで、また書くんだと思います。書けない彼は食われましたから。
そんなことを『善意』で『してあげる』んじゃなくて、『自分を満足させるため』に『やりたい』と思うんですから。ボランティアや医者や教祖より、澄んだ魂の善行による治療だと思います。
作者からの返信
詩一@シーチさん
コメントありがとうございます。
また詩一さんを引き込めて喜んでいます。笑
ショーウィンドウに載せているものは、やっぱりフィクションですね。主人公たちの性格もかなり自分から遠い気がします。リアルさは追求しているのですごく嬉しいです!
そのように言われると、確かに『私』は彼女が自分で思っているより優しい人間なのかもしれません。それで彼がまた文章を書けるなら、作家にとっては救世主ですもんね。
第2話空想自傷への応援コメント
1ミリも感覚がずれてないんじゃないかってくらい、共感しました。
私もリストカットはしないですが、自分自身を何度も切りつけたり、事故にあって死んだらとか、こうなれば誰かが心配してくれるだろうかとか、死の先のこととかをどんどん考えて、今日はやってしまおうかとか思うんですけど、やっぱり今まで踏みとどまってきたんだから、今日も踏みとどまろうよってなって、そうやって一度も自傷行為をしたことはないです。まさにここに描かれている主人公(エッセイではないと書いてあったので主人公という呼び方でよろしいでしょうか?)と同じです。
でも、自傷行為の想像すらしない人よりは、多分自分はまともじゃないはずだよな、「よし、勝った(なにに?)」とか思った後に、いや待てその想像すらしない人間なんていないんじゃないか。とか思ったり。
仲間意識というのか、同じ感覚の主人公が居て、なんだかホッとしました。こんな中途半端な自分は許されないんじゃないかって思っていたので。
この「ホッ」は安堵というよりは、救われたの「ホッ」です。
ありがとうございました。
作者からの返信
詩一@シーチさん
いつも温かいコメントありがとうございます。
共感して下さる方がいてとても嬉しいです。主人公(主人公で大丈夫ですよ!)もきっと、悩んでは踏み止まってを何度も繰り返して、誰にも言わないけれど、その苦しさを誰かに見つけて欲しい、という気持ちがあるのだと思います。
詩一さんの「よし、勝った」と思う感覚は作者としてすごく共感します。このお話のような苦しさに真摯に向き合ってしまう繊細なタイプの人間にはよくあるのかな、と考えたりします。
暗いお話ですが、それでも、救われた、なんて書いて頂いたら、これ以上嬉しいことはありません!
読んで下さりありがとうございました。
第1話レビューへの応援コメント
「足元で常に、何かしらの言葉の残骸が、言葉に付随する彼女の哀しい感覚が、砕けていく。会話が弾むにつれて、その音は段々激しくなって、私はその煩さで自分の現在地を見失う。
私は彼女の空間に囚われることや、そこに激しくのめり込むことを、学校の帰り道、密かに楽しみにしていた。」
この文章がとても好きです。
主人公のことは一切語られていないのですが、ここで「あ、この人は今現状に満足しておらず、友達もおらず、なんならやりたことなんかも見つかっていない人なんだな」と想像できました。全く見当違いだったら申し訳ありません。
「その散らかり方が、また、私は好きだった。」
という文章も好きです。
センスを感じます。このように書けたなら、と思います。
「そう言ってしまったら、私は師匠の作品を誰より傷付ける、もはや、犯罪者になってしまいそうだし。」
そうなんですよね。作品を見てないって、とらえられてしまうかも知れないですし。「師匠の文章」が「好き」というのは、仮に誰か別の人が全く同じ文章を書いたとしたら嫌いってことになりそうですし。
作者からの返信
詩一@シーチさん
コメントありがとうございます。
いつも作品拝見しております。詩一さんから文章を好きと言っていただけてすごく嬉しいです!
主人公や師匠を取り巻く環境はまさに仰る通りで、明言していないですが何となく、寂しい雰囲気を纏っていると思います。
自分にも実際に物書きで尊敬している人がいますが、それがどういう「好き」なのか、難しいところですよね。
第16話名無しの悲しみへの応援コメント
いつしかその悲しみが絶望に変質してしまう前に、どうか誰かに打ち明けられますように。
「私には名前のない悲しみがあるの」と、誰かに伝えらえますように。
『私』がやさしい『誰か』に出会えますように。
切に、願いました。
でも今は、声をあげて泣いてあげてほしいとも思いました。『私』は悲しみの名前を思い出したいんだと、訴えてあげてほしいとも思いました。
作者からの返信
詩一さん
コメントありがとうございます。
『私』への願いをありがとうございます。悲しみが絶望に変質するという感覚はまさに共感します。主人公のような人が実際にいたのなら、私もそのように祈りたいと思いました。
今は何も言わない悲しみでも、対話を重ねていくことで少しずつでも変わっていくものがあればと思います。