コロナウイルス騒ぎで打ち上げ花火が無くなっているが、2020東京オリンピックの開会式で豪快な仕掛け花火を目にして嬉しかった。
打ち上げ花火への想いが引き寄せたのだろうか、買い替えて高速になったパソコンをいじっていたら、2年前のこの作品「花火と同じ距離(花岡 柊)」が目に飛び込んできた。 いつもの通り中身を覚えて無いから読み返す。
丁度2年前の夏の作品と云うのも何かの縁か、若い男の子が女の子を想う気持ちが大輪の打ち上げ花火が夜空に開いて頭の上に落ちてくるように読み手の心に突き刺さる作品だった。
女の子が何を考えているのか疑心暗鬼に囚われるのは男の子の常と言ったらそれまでだが、言葉で表さなくても態度でその気持ちが伝わってくるものだし、イカス女の子が他の男の子にもてるのは当然。 そんな女の子が自分にベタベタして来ていたら、男の子としては鼻の下が伸びるという描き方もあるが、この男の子はそうではないのが哀れ。
最後の最後にケロッと女の子が告るというエンディングはこの作家さんの得意技。
またまたやられました。
前の方の新着レビューを、タイミング良く拝見いたしまして。
『ゆきちゃん』、『魔法』というキーワードに、自分の名前を呼ばれたのかと勘違いしてしまいました。
幼馴染みの男の子と女の子が、男の子の家のベランダからアイス🍨を食べながら花火大会の花火🎆を見るというリア充物語です♡
にも関わらず、男の子(達哉君)の方は、女の子(有希ちゃん、良い名前♪)が別の男子と仲良くなったと勘違いして、うじうじうじうじ★
それが突如、何を思ったか告白してしまうのです☆
それに対して有希ちゃんは……?
30万km/sVS約340m/s=誤差3秒≒約900m
光と音の時間差を、2人の距離になぞらえた描写は美し過ぎます。
そして冒頭で紹介した有希ちゃんの魔法の言葉は、時空を超えて……!?
ちくしょう、リア充どもめ、爆発しろっ💣
イオナズ〜ン!
作者様☆
素晴らしい、そして最後は、幻想的なまでに美しい描写でした。でも……。
脳裏に繰り広げられる光景が、悪い魔女には眩し過ぎます、目に毒だ☆
なので、これにて失敬★
ぱっと開いた火の花から、遅れた音がドンと鳴る。その刹那の輝きと、雰囲気が主人公の立場を如実に表していた。
花火とその音の時差。その距離。それが君と主人公の距離と時差、だと思っていた。君にはきっと好きな奴がいる。アイツといつも楽しそうにしている君を、主人公は何度も見かけた。だから、今年の花火が最後になる予感がしていた。
しかし君は主人公に思いがけない事を言った。
暗闇から花火の光に照らされ、一瞬影絵になる人々。
そんな中に、紛れた二人。
誰もが花火を楽しみ、見つめる時に、二人が見つめていたもの――。
情景豊かで、この夏にぴったりな作品です。
是非、御一読下さい。