打ち上げ花火と熱い恋の花は夜開く

コロナウイルス騒ぎで打ち上げ花火が無くなっているが、2020東京オリンピックの開会式で豪快な仕掛け花火を目にして嬉しかった。

打ち上げ花火への想いが引き寄せたのだろうか、買い替えて高速になったパソコンをいじっていたら、2年前のこの作品「花火と同じ距離(花岡 柊)」が目に飛び込んできた。 いつもの通り中身を覚えて無いから読み返す。

丁度2年前の夏の作品と云うのも何かの縁か、若い男の子が女の子を想う気持ちが大輪の打ち上げ花火が夜空に開いて頭の上に落ちてくるように読み手の心に突き刺さる作品だった。


女の子が何を考えているのか疑心暗鬼に囚われるのは男の子の常と言ったらそれまでだが、言葉で表さなくても態度でその気持ちが伝わってくるものだし、イカス女の子が他の男の子にもてるのは当然。 そんな女の子が自分にベタベタして来ていたら、男の子としては鼻の下が伸びるという描き方もあるが、この男の子はそうではないのが哀れ。 

最後の最後にケロッと女の子が告るというエンディングはこの作家さんの得意技。
またまたやられました。

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