日本語入力と日本語力と校正
拙作『フィルディアーナ・プログラミング』は、マイクロソフトのワードで書きました。日本語入力はWindows 10標準のMicrosoft IME(MSIME)。
日本語入力はMSIME。OSに標準で付いてくるし、基本的に二十年近くそうだったので、特に疑いもしませんでした。
まずは、これが間違いの元でした。
MSIMEの日本語変換は、本当に、単純に、ローマ字を日本語漢字仮名に変換するだけです。
その変換結果は、当然単語的には正しいでしょう。しかし、日本語文章的に正しいかどうかなんか教えてくれません。結構変な変換もしょっちゅうです。
しかも、過去の変換結果なんかを元に、その変換を中途半端に覚えます。その結果、一度間違えると、その間違いを延々と繰り返すのです。
そして、それを見て育つ自分は、それが正しいと思い込むようになります。変な日本語への道まっしぐら。それが、自分でした。
普通は気づくだろう、という突っ込みはなしで。まあ、その通りなのですが。
しかし、この問題は私だけでなく、時代の流れらしいです、と、どこかの校閲・校正専門の方がおっしゃっていました。プロの作家でも変換間違いの指摘が増えているそうです。
そうして気づかないうちに変な日本語になった自分が、勢いで書いた小説。連載途中、たくさんの読者の方々に指摘され、誤字脱字から当て字・言い間違い、それはもうたくさんの日本語の不備を修正することになりました。
その節は、指摘していただいた読者の皆様、改めてお礼申し上げます。
ということで、みなさんが同じ間違いをしないように、その際に役立ったのがツールや情報を紹介します。
まずは、自身の勉強用。自身の日本語力を高めることが第一です。
■『日本語の正しい表記と用語の辞典』 第三版 2013/4/24 講談社校閲局 (編集)
Kindle版があるので便利です。
そもそも正しい日本語とその表記とは一体何か。恥ずかしながら、私はそこから始める必要がありました。
当然と言えば当然でしょう。いくら日本人だとしても、たくさん本を読んだとしても、普通に日本語の読み書きができるとしても、作文技術としてきちんと学ばなかったら、身につくものではないのです。一度は目を通したい本です。
校正基準? 漢字を開く? 漢字率? 符号のルール? 用字用語? もしそれらの言葉を知らないなら、是非一読するといいと思います。
私も執筆を中断して頑張って読みました。これからずっと読み続けないといけない本だと思います。
なお、他社からも似たような本が出版されているようです。自分に合った読みやすい参考書を選ぶといいと思います。
そして、日本語校正ツール。
■『日本語校正サポート』サイト。
https://www.kiji-check.com/
文章をペーストすると、いろいろな日本語の間違いを指摘してくれます。無料で使用出来ます。凄いシステムです。開発者の方、ありがとうございます!
さて、フィルディアーナ・プログラミングは、2019年1月後半から、これらのツールをつかって、エピソード単位で修正しました。(遅すぎました。すみません)
主に修正した内容は、
・ 誤字・脱字・表記間違い
ツールで指摘された分を手作業で修正しました
・ 漢字の開き
手作業で修正しました。延々と置換作業でした
「日本語校正サポート」サイト様々です。
上記の組み合わせを駆使し、書いていたのですが、何度修正しても(たぶん5周はしたと思います)間違いを完全に直すことが出来ませんでした。
それでも、かなり改善したとは思います。
さて、しばらくは上記ツールを使っていたのですが、少々めんどくさいと思い始めました。
執筆・編集後、校正サイトにコピペし、指摘された箇所を、ワード上で順番に検索しながら手修正。
はっきり言って、めんどくさいです。
(修正が多すぎるからですが……)
21世紀テクノロジーの時代、もっと便利であってもいいだろ? と疑問に思ったところ、目についたのが、日本語ワードプロソフト一太郎。
次回は、一太郎2019について。
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