タイトル・キャッチコピー

 今回は、タイトルとキャッチコピーは重要ですよね……? という話です。

 

 さて、拙作初小説を初めて投稿したとき(2018年12月)、そのタイトルはすごくシンプルでした。

 

「フィルディアーナ・プログラミング」


 昔ながらの小説、特にSFに慣れている人には、とくに不自然ではないのではないかと思います。我ながらかっこいい名前を思いついたもんだ(!)と自画自賛しました。これがもしグレッグ・イーガンの新しい本のタイトルならば、私は速攻で買うでしょう。

 

 しかし! いざ「なろう」や「カクヨム」に投稿して他の作品と並ぶと、これでは目立たない、というか読者には意味がわからないということを知りました。無名の著者のタイトルなんて誰も気にしないのです!

 そして、いまどきは、検索やランキングに並んだときに内容を説明するようなタイトルでないとダメらしい。

 しかも、カクヨムはキャッチコピーがいるという……。


 そこで考えたのが、これ。

 

 タイトル「フィルディアーナ・プログラミング ~異世界を開発者ライセンスで無双する~」

 キャッチコピーは「プログラマーが異世界に招待されたら ~ 魔法の仕組みをこの手に」


 今時ですよね! それに、少しは内容がうかがえますでしょうか?

 あぁ、しかし、誰にも読んでもらえない! しかも、カクヨムコン4の作品は、みんなわかりやすい素晴らしいタイトルをつけている!

 

 この時点(2018年12月末ごろ)で、小説自体の内容そっちのけで、タイトルをどうにかせねばという強迫観念に陥ってしまいました。


 幸い、カクヨムには、この件に関しては素晴らしいエッセイがありました。


『読者が増える! 作品を読まれるキャッチコピーの作り方』

 作者 佐都 一

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884264210


『ネット作家の火村君が「売る文章術」をコピーライターに教わるようです』

 作者 こぴーらいたー@風倉

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054886716627


 どちらのエッセイも、すごく参考になりました。

 

 いわゆる、コピーライターの仕事。今まであまり意識していませんでしたが、これらのエッセイを読んで、その職人技ともいえる素晴らしい言葉の凝縮能力、そして、「伝える」ことに対する情熱に感心しました。


 ちなみに、エッセイを読んだ後の、私の汗と涙の試行錯誤した記録が以下です。

 

 タイトル変遷

「フィルディアーナ・プログラミング~異世界魔法考察」

「フィルディアーナ・プログラミング~異世界魔法研究」

「天才プログラマー、魔術を解明して美少女元AIと世界を救う〜フィルディアーナ・プログラミング」

「天才プログラマー、魔術を解明して世界を救う〜フィルディアーナ・プログラミング」 ←いまここ


 どうしても「フィルディアーナ・プログラミング」を省けないこの気持ち……。

 

 キャッチコピー変遷

「プログラマーが異世界に招待されたら~愛と冒険とミステリーを魔法とともに」

「大人向けの真面目な異世界物語、愛と冒険と魔法とミステリー」

「プログラマーが贈る、愛と冒険と魔法とミステリー」

「プログラマーが贈る本格魔法による愛と冒険とミステリー」

「美少女元AIと本格魔法で愛と冒険とミステリー」 ←いまここ


「美少女元AI」とかを含めるのはすごく気が引けるというか、恥ずかしいというか、しかし昨今のタイトル事情ではそれくらいせねば(?)と思ってつけてみました。

 

 果たして効果はあるのか?! 


 それぞれのタイトルとキャッチコピーで1週間弱おきくらいに変えたのですが、はっきり言って変わらない(?)という感じでした。

 いや、「美少女元AI」をつけた方が、第一話のPVが少し増えたような気がしなくもありません……?

 ただ、PVの推移を見ても、そもそも、タイトルよりも、第1~3話あたりを読んで切られる方が深刻な問題のような気がします……。



 さて、閲覧している場合、検索結果の一覧に作品情報が表示されるとき、例えば、カクヨムトップページのランキングなどでは、作品はタイル状に表示されます。

 

 このとき、キャッチコピーは12文字×3行、タイトルは15文字×3行(ペンネーム込み)です。


 なので、

 ・ キャッチコピーは36文字以下

 ・ タイトル+ペンネームの長さ+1で45文字以下

 でないと、その時に切れて表示されます。

 さらに、12~15文字で折り返されるという点を考慮して、そのあたりに記号が来ないような工夫も必要です。

 そんなの気にしない、というのでなければ、一応注意点です。


 しかしながら、はこれが変わってきます。

 スマホの場合、検索結果は縦一覧です。なので、

 キャッチコピーは21文字×2行、タイトルは24文字×2行(ペンネーム込み)です。


 なので、この場合は、

 ・ キャッチコピーは42文字以下

 ・ タイトル+ペンネームの長さ+1で48文字以下

 くらいの範囲に収まるようにする必要があります。

 

 パソコンとスマホの両方を考慮するならば、少ない方の文字数に合わせておいた方が無難ですね。

 

 さらに、キャッチコピーの色ですが、白地の上である程度のコントラストがある色の方がいいです。

 明るいオレンジなんかだと、目がチカチカして見にくいですよね。


 

 最後に、カクヨムではほとんどの場面において、キャッチコピーの方が色つきで大きく表示されるので目立つという状況です。

 なので、タイトルはシンプルで固定だとしても、キャッチコピーの方は、その名の通りキャッチーな物にして、定期的に変えてもいいのではないかと思われます。


 いずれにせよ、タイトルやキャッチコピー、そして色などは、変更後、必ずブラウザーとスマホで確認することが大事なのではないかと思います。


 自分が作品を探すのに眺めている場合でも、見やすくて読みやすく、ぱっとみてかっこよくてある程度内容がわかるタイトルとキャッチコピーに引かれるのは事実なので、自分の作品にもそういう物をつけてあげたいと思うのが親心という物ですよね。


 さて、皆さんは、どうやってタイトルやキャッチコピーを考えつくのでしょうか? やはり考え抜いて、修練あるのみですかね?

 

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