基本的な文書の体裁

 執筆のメモとか言いながら、まるでソフトのレビューのようになってしまったのは、ソフトウエア・エンジニアのさがでしょうか……?


 さて、今回は、文書の体裁について。



 

 拙作『フィルディアーナ・プログラミング』を書き始めた当初、ビジネスマンである私は、ワードでに(……小説では無く)文書を作る感覚で記述していたので、初めて実際に投稿して、サイトで見たときに、


「なんじゃこらー?! 読みにくい!」


 と、驚愕しました。文字がぎっしりと詰まって、頭に入ってこないのです!

 すっかりなろう小説に馴染んでしまった目と頭のせいですね。


 そう、Web小説には、それなりの様式、つまり、特定の文書の体裁が求められるのです。

 

 文書の体裁の詳細や方法論・意見に関しては、たくさんの創作論・エッセイがあるので、そちらをお読みください。

 

 ここでは、簡単な私なりの強引なまとめだけを挙げます。


 

 まず、書く内容によって体裁が変わるのですが、ここでは、思い切って大きく2種類のみに分類しました。

 

 ・ 「Web小説-(ライトノベル)-テンプレ小説」

 ・ 「紙媒体-オリジナル小説」


 なお、「オリジナル小説」というのは、「テンプレ小説」の反対語らしいです。いわゆるテンプレで無ければオリジナルという捉え方です。


 あと、なぜ(ライトノベル)と括弧でくくっているかというと、ライトノベルと言ってもテンプレ小説とは限らないからです。ここでは、Web小説向けのテンプレ小説に近いライトノベルが多いだろうという漠然とした前提でいきます。


 ライトノベルって何(?)というような、深淵しんえんに近づくような議論はここではしません。それはまたの機会に。

 

 さて、もし「Web小説-(ライトノベル)-テンプレ」を目指すのであれば、短い文で空行をたくさんいれ、スマホやパソコンでの横書き縦スクロールでの読まれ方を意識した体裁に仕上げる必要があります。

 

 そして、エピソードあたりの文字数は大体2000~3000文字以内。とにかく、さっと読める、読みやすく、を心がける必要があります。

 

 その理由は「読者が通勤中の電車内や、暇な時にさっと気軽に読めるため」です。本来このタイプの小説に対する読者の期待がそうだということ(らしい)です。


 

 対して、従来どおりの「紙媒体-オリジナル小説」を目指すのであれば、空行を開けず、従来通りの、横書きも縦書きでも読まれることを意識した体裁に仕上げる必要があります。

 想定読者は既存の本の読者。画面上であれ、紙媒体に近い方が違和感なく読めるのです。

 

 カクヨムでも小説家になろうでも、縦書きモードが実装されました。従来通りの縦書きで読みたいという人も多いでしょう。そういう場合は、空行がたくさんあると変で逆に読みにくいです。



 もっとも、結局のところ、話が面白ければ、体裁にかかわらず読まれるのでしょうが、初心者は、まずはターゲット読者をきちんと想定して、それに併せた様式をある程度保って書くことが重要だと思われます。


 

 ちなみに、拙作『フィルディアーナ・プログラミング』は、初投稿して読みにくさに気づいた後、急遽、空行を入れまくり、文も短く切るよう努力しました。

 なぜなら、「Web小説-(ライトノベル)-テンプレ」のつもりで書いていたからです。


 しかし、とあるエッセイの論によると、拙作のようにテンプレに完全に則っていない小説なのに、テンプレ(を気取った)風に書かれている小説が、一番ダメらしいです。(……ちょっとショックです)

 

 なぜかというと、テンプレ風かと思い読み始めるが、オリジナル小説なみにという……普通はそこで読むのをやめるらしいです……。

 まさにその例といえるくらいその通りなのが拙作ですね。

 

 今更なんとかなる問題でも無いような気もしますが、なんとかしたいとは考えています。なお、説明過剰なのは、それがだからでもあるので、頭を悩ますところです。


 そんな拙作でも読んでくださった読者の皆様、本当に改めてお礼申し上げます!

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