世間を斜めに見ているけれど、真摯な主人公に共感
- ★★★ Excellent!!!
喫茶店でいちゃつくカップルを揶揄してみたり、世間に対してかなり上目線だったり、主人公は俗にいう”いけ好かないタイプ”。
けれども、彼女の一人も欲しくなり、この主人公が”消去法によるロックオン”で、社内の女子社員の一人をデートに誘う辺りから彼の好感度がどんどん増してゆきます。
このデートの場面だけではなく、作品の随所に挟み込まれた主人公の”本音”は、ちょっぴり笑えて、この作品の魅力でもあります。
デートの結末はどうなったか?
ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、ラストはこの作者らしい読後感の良い結び方で閉じられています。
ぜひ最後までお読みください。デートの舞台になっている古内東子さんのコンサートの描写は臨場感があって、そちらも充分に楽しめる作品になっています。