狂信だらけの此の世界

　殺人鬼として生まれた少年リーオ。彼は呼吸をするように生き物を殺す人間だったが、一人の少女との出会いによって殺人衝動を抑えることができるようになる。しかし、その後の人生でも彼は殺人からは離れることはできなかった。
　死後、彼が目覚めると、そこは見知らぬ世界だった。体が幼くなるとともに、彼は大切な記憶を失ってしまう。森で倒れていたという彼を拾った少女ともに成長しながら、新たな世界で彼は生きていく。
　殺人鬼として生を終えた彼は、第二の世界でどのように歩を進めていくのか。
　この物語は一人の殺人鬼の記録でもあり、宗教に囚われた世界で生きていく狂信者たちの記録でもある。