第7話2.18不死身のT.Kさん

TKさんは五日前に退院した。御年90才。


6回目の手術である。医者も手放しそのまま縫合されたらしい。


月末から放射線治療が始まる。





四日前の水曜日午前6時メールが入る。TKさんからだ。


「必死で戦いますので応援願います!」


とのことだった。ただちに地区の活動家全員と担当のY本部長


O支部副婦人部長に伝える。





「了解、分かりました」「今から題目あげます」と応答があった。


私も9時までお題目を3時間あげきった。


このことが大いにTKさんを感動させて、


「はいつくばってでも18日の座談会には出ます」


とお答えになった。





そして17日昼前京北で糸鋸作業中にメールが鳴った。


「明日担当幹部のOTですがインフルエンザでドタキャンします」


「うっそー!代わりは?」


「すいません、そっちでさがしてください」





それからが大変だった。総県長区長はだめK副区長に電話すると


「担当地区の座談会と重なってるからダメやなあ」


KAME副本KAWA副本ともに用事が詰まっているそりゃそうだ明日のことだ。


婦人部は夜の部は必ず誰かに入ってもらって明日は日曜日。





もうだめだ無しでやるしかないO支部副婦はついに


「K地区婦人部長に座ってもらうしかないねえ」


「そうするしかありませんねえ、残念」


前代未聞である。大幹部のドタキャン!





そして当日。日曜日は新聞の代配で朝4時には起きる。


帰ってからお題目をあげ6時きっかりにT総区長にメールを入れた。


「ドタキャンで困っています。最後の望み今日13時から入れませんでせうか?」


早朝でとても無理だとは思ったが、すぐに返事が来た。





「了解いたしました」


えー?すぐに電話で確認する。


「午前中は京都マラソンのボランティアですが


昼から3時までは開いてますので入りますよ」


地獄に仏とはこのことか?お題目のおかげでつながった。





皆も大喜び!座談会は大いに盛り上がりTKさんの体験を


祈りを込めて聞き入ってしんみりとしたところで


台湾の会友秋珠さんの回転焼きの差し入れ!


感動の座談会になりました。





総区長ほんとにありがとうございました!

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