第20話9.5台風21号―2

お題目をあげながらまどろみつつ

夜が明けて5時、支部長や婦人部長などに電話する。電池が無くなるから手短に。


副婦人部長のOさんからすぐ応答があった。


「断水!それは大変。団地の拠点Sさん宅へ向かいます」


壮年部のK君から、


「こちら停電だけで水出ます」


「水、2棟のKさんNさんに届けてくれ。わし今から京北へ行く」





ところが京北162号線、前の台風と同じ中川トンネルの先から通行止め倒木かがけ崩れか


さっぱりわからない。引き返すと団地は役所から水が届いたそうだ。Sさんのおかげだ。


あったかいおにぎりをお年寄りに、Sさんとこはガス釜だったのだ。





ありがたいことに裏の幼稚園からこの蛇口使っていいですよと申し入れがあった。


再び役所から水が届く。1棟の入り口に行くと5リットル用の水用ポリ袋が25袋ほど


置いてあるすぐに2棟へ残り25袋ほどを持って行ったみたい。





およそ5リットルの給水袋を両手で持つと、実際は8分目4リットルほど相当重い!


約10㎏位なのだが、これでは年寄りには無理だ。


4階5階には誰が運ぶんだ!エレベータは止まっているんだぞ!4階の役員さんが


(たぶん75歳くらいの女性?)ひもで結んで階段を引っ張り上げている。





これは悲惨だ。時間もかかる。見かねて両手に持って階段を上がろうとしたが


左足が上がらない。仕方なく一段一段ゆっくりと上がる。自分は年寄りなんだと


この時真から認知した。部屋に戻るとじきに息子が仕事から帰ってきた。





11時50分テレビが鳴り電気が復旧した。万歳だ!あちこち電話して復旧を伝える。


「水ありがとうございます」


2棟のKさん91才、朝早く水を玄関先に置いてたのを誰だか聞いて回ったそうだ。





お母さんが15時いつものように帰ってきて当たり前のように毎日が始まった。


朝から目まぐるしく動いた人がいるかと思えば、そんなことあったんですか


という人もいる。地域に期待されてるわれら学会員人、一倍動いて当たり前。





しんどいとか腰が痛いとか絶対言ってはならない、さりげなくにこやかに!


しかし、しんどかったー!


京北は道路が遮断され数日かかりそう。復旧したら糸鋸頑張ろう!台風一過


とはいえ前線の影響でまだ雨が続くそうだ。窪地区の秋晴れにはまだ時間が掛るようだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る