残酷さの正体

「本当は残酷な童話」といったフレーズが流行った時期がある。

ありていなおとぎ話で育ったぼくらは物語に隠された残酷な側面を突きつけられると「そういう見方もあるんだろうな」とわかった顔をしてしまう。

本作は、薄汚い人間の欲をきちんと咎めることで、ある意味でのハッピーエンドを演じているからやっかいだ。

溜飲が下がった人は注意が必要です。

作者はそんなあなたを非難しているのですから。