概要
あのころの色は輝いていた
激動の時代を生き抜いた少年は、託されたトランクから色を生み出す。
いつも応援してくださり、ありがとうございます。心に響く物語をお届けします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!過去と色を追いかける物語
まず、この作品を読む前に同じ作者さんのエッセイ(「窓は静かに」)を読んでいたので、そこで語られた「長編にすべき」作品という言葉に単純に引っ張られて、そうだなあ、と思いながら読んでしまっています。
ある意味で歴史年表的な公的な時間軸に、「色」と関わり生き続けてきた主人公の個人史がほどよい距離感で絡み合っていく。その面白さをダイジェストで追っているような感覚に陥って、個々のエピソードをもっと詳しく知りたい、という欲求が生まれるように思いました。まあ、エッセイからのあと付けですけどね。
そのダイジェストで十分面白く感じるのは、戦前という我々からするとモノトーンの時代を起点に、「色というキャラクター…続きを読む