きみとぼくのダンジョン再建記

先にレビューを書かれた３名様がプロの評論家並みの文章を著されていますので、あえて、素人感まるだし、斜めから見た視線で参ります。

この小説の魅力は、キャラクターの魅力♡
ダメ魔王っぽく書かれていて、騙されやすいですが、この魔王様、炊事洗濯食事の準備としっかりできて、DIYの知識が豊富で自分で家具作ったり、部屋作ったり。
魔導器(ファンタジー世界版電化製品？)についても詳しいパーフェクト超人です。一家に一人欲しいっ♪
魔王だから、当然強いし。

ヒロイン(とは明言されていない★)のアルエルちゃんは、お莫迦で何かとやらかしてくれますが、たまーに、場外ホームランを打ってくれます☆
個人的には『………続きを読む

最近の流行は気軽に入れて労せずともエンターテインメントを提供してくれるライトなダンジョン。
競合の外資系ダンジョンは、資金力に物を言わせてアトラクション、レストラン、バーといったダンジョンメディアミックスを展開してくる。
昔ながらの古き良きダンジョンなど過去の物。
今、ダンジョンは消費されるものとなったのだ。
正に、Web小説家、ワナビーの悲哀！！！

そんな流行に乗れない不器用魔王様が、突如現れた美少女侵入者に経営介入されるハートフルコメディな物語。
今までの説明にハートフルなコメディ要素ありました？というツッコミはさて置いて、お勧めですから読んでみてください。

娯楽媒体も長く続けば刺激や見栄えばかりが優先され、細部へのこだわりは薄れていってしまいます。
それは冒険心の象徴であるダンジョンでも同じであるようで。

主人公は由緒あるダンジョンの経営者。
押し寄せる大人気ダンジョンの余波に、どこか抜けたダンジョンモンスター達、待ったなしの資金難や募る冒険者からのクレーム。
山積する問題にひた走る主人公の奮闘ダンジョン再興記。

どこか哀愁漂うほのぼの異世界ファンタジー。
ダンジョンの裏話がふんだんに盛り込まれた一作。ぜひご一読を。