概要
今を生きる人たちへ
夏休みに祖父の家へとやってきた大助は裏山で不思議な少年と出会う。日に焼けた黒い肌に、汚れた衣服。彼は別の時代を生きた、今は亡き人だった。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!けして、忘れてはいけない
ここには、作者のとても強いメッセージが込められている。
心揺さぶる切実でいて強い願いがある。
当事者でなければ解らないことなど山ほどある。
それは、この物語の題材である戦争もそうだろう。
どんなに話を聞いたところで、その生々しさというのは解ったつもりになるだけなのかもしれない。
けれど、その解ったつもりというのがどれほど大事なことなのか。
理解しようとする思いが大事なのだ。
伝えて行く事の難しさの中で、作者は現代のそこかしこにある苦悩に絡め物語を綴っている。
読みながら、喉の奥がきゅっと閉まる苦しさを何度もおぼえた。
お願いだから伝わって欲しいと願う、作者の気持ちや強い思いを感じずにはいら…続きを読む