けして、忘れてはいけない

ここには、作者のとても強いメッセージが込められている。
心揺さぶる切実でいて強い願いがある。

当事者でなければ解らないことなど山ほどある。
それは、この物語の題材である戦争もそうだろう。
どんなに話を聞いたところで、その生々しさというのは解ったつもりになるだけなのかもしれない。
けれど、その解ったつもりというのがどれほど大事なことなのか。
理解しようとする思いが大事なのだ。
伝えて行く事の難しさの中で、作者は現代のそこかしこにある苦悩に絡め物語を綴っている。
読みながら、喉の奥がきゅっと閉まる苦しさを何度もおぼえた。
お願いだから伝わって欲しいと願う、作者の気持ちや強い思いを感じずにはいられなかった。
だから読んで欲しい。
ぜひとも、喉の奥を苦しく萎ませ読み切ってもらいたい作品です。