血を燃やし、異世界を駆ける。

 かっこいいです。爽快です。痛快です。痛快という言葉がしっくり来ます。

 極道に生き、そして殉じた龍之介は女神セレスヴィルによって異世界に喚ばれます。「偉業を成しましょう」とフランクに誘ってくる女神ですが、その世界では龍之介をはじめとするどこかの世界で偉業を成し遂げた存在を「シュヴァリエ」として召喚するシステムがありました。シュヴァリエは彼らを呼び出した主人こと「マジェスティ」の願いのために生きる。それを女神はゲームと称して龍之介を送り出します。
 様々なシュヴァリエが出てきますが、龍之介の言葉が熱く、真っ直ぐで男気があり、ストレートだからこそ燃えるものがあります。龍之介と彼のマジェスティ・ヘタとの関係性も王道でありながら成長を見届けたくなるいいコンビだと感じます。自分に自信が持てず逃げ出す癖があったヘタが、筋を通す男である龍之介と出会う。そこから広がる物語が爽快かつ痛快に描かれていき、熱いドラマを見られた! と読後感も良い素敵なお話だと思います。

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