ロボット要素とファンタジー要素を上手くブレンドした興味深い作品

少年は夢を見る。
有人人型兵器が戦場の主役となるこの世界で、その兵器の設計や整備を行う技師になる夢を見る。
その兵器の存在する意味には目を向けず、ただただその美しさに憧れて……。
運命はそんな浅はかな少年を嘲笑うかのように夢から遠ざける。
精霊機。
有人人型兵器のモデルともいえる太古の神がもたらしたと言われる世界に7つしかない機体。
地の精霊機『ヘルメガータ』。かの機体に宿る二つの魂は、少年を過酷な運命へと誘う。

意志を持つ有人ロボットは数あれど、宿っている魂により深い謎を持たせ、さらにはファンタジーと融合させた作品はそうはないと思う。
時にアニメを見ているような気分を味あわせてくれるこの作品は一読の価値あり。
ロボット好きの方もそうでない方も、一度読んで頂ければその独特の設定に惹きこまれること間違いなし。お薦めです。