少年は夢を見る。
有人人型兵器が戦場の主役となるこの世界で、その兵器の設計や整備を行う技師になる夢を見る。
その兵器の存在する意味には目を向けず、ただただその美しさに憧れて……。
運命はそんな浅はかな少年を嘲笑うかのように夢から遠ざける。
精霊機。
有人人型兵器のモデルともいえる太古の神がもたらしたと言われる世界に7つしかない機体。
地の精霊機『ヘルメガータ』。かの機体に宿る二つの魂は、少年を過酷な運命へと誘う。
意志を持つ有人ロボットは数あれど、宿っている魂により深い謎を持たせ、さらにはファンタジーと融合させた作品はそうはないと思う。
時にアニメを見ているような気分を味あわせてくれるこの作品は一読の価値あり。
ロボット好きの方もそうでない方も、一度読んで頂ければその独特の設定に惹きこまれること間違いなし。お薦めです。
ヴァイオレント・ドール―――『神の使徒』と称され、各国の「象徴」である『精霊機』。
これがこの世界でいわれるメカ
精霊機らを駆り各国の思惑が交差する中、七つの帝国が戦渦の中、いくつかの国が滅びていった。
その戦火が燻る中、主人公モルガはヴァイオレント・ドールの技師を目指すために帝都に住む姉の元へ向け上京する。しかし、モルガはひょんなことで出会ったルクレツィアと故郷に近い山の噴火の調査へ同行する。が、その精霊機に乗ると不思議なことが起きる。
モルガは精霊機に宿る精霊を見ることができてしまったのだ。
物語はいくつかの伏線を残したまま、トラファルガー噴火編を終える。
ダイジェストで説明してまいましたが、午後6:00からテレ東やってそうなアニメですね。はぁ?ネタバレじゃねーか!いやいや、私に苦情を言う前によく考えてください。
"アニメ"化が脳内で出来ていることを重くとらえていただきたい。
つまり、"たった"これだけでそこまで頭の中で想像させてしまう作品です。
たしかに私自身が全盛期のロボアニメを見すぎたせいもありますが、わかりやすいイメージとして魔装機神やワタル、ラムネス40などの一番濃い時代を参考的に知ってしまっているからかもしれません。ファイブスターの要素もベースあるかも知れませんね。
それを見ていた一読者がそれを脳内で想像させてしまうだけの要素がこの作品には存在しているということをお伝えしたい。それだけ簡素にわかりやすくできているということはほぼ商材として扱ってもいいのでは?ということです。
非常におもしろかったです。
時間の関係でトラファルガー噴火編までしか、まだ読めていませんが実に面白い作品です。ロボ好きな私にはたまらない作品です。
ご賞味あれ!