盃と詩と月と、山の戦士と、王都の蝶と

烏翠国と盟約を結んだラゴ族の族長代理サウレリは、
最愛の妹を人質として烏翠国の王都まで送り届けた。

妹を預ける相手は、敵として出会った朋友、弦朗君。
サウレリはかつての約束通り、弦朗君と盃を交わす。

純粋で誠実な友誼を交わしながらも、敵同士である。
敵だ味方だと割り切れるのなら、いっそ気楽なのに。

月光に、暁光に照らし出される二人の青年の友情は、
美しい情景であるがゆえに、ひどく切なく物悲しい。

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