異世界に現れたのは、まさかのおばあちゃんでした!

異世界ファンタジーといえば、強力なテンプレがいくつも存在し、定番パターンが確立していますが、こちらの作品は序盤から斜め上を行く内容になっています。

こう書くと、単なるアイデアをテンプレ外しで書いただけと思われるかもしれませんが、中身はそうしたありふれた作品とは一味も二味も違います。

大きな特徴としまして、物語に一貫して描かれているのが綿密に計算されて築き上げられた人間ドラマです。異世界ファンタジーといえば、お約束のチート等がありますが、無論、そうしたお約束もきちんと存在しています。

しかし、それらの要素をメインとするのではなく、あくまでもキャラクターのやりとりを通じた面白さに比重を置いている点が大きな魅力を作っているように感じました。

また、冒険モノとしても、ハラハラしたりワクワクしたりと、最後まで楽しめる工夫が随所に見受けられる作品でもあります。

異世界に降り立ったのは、81歳のおばあちゃん。この設定で最後まで読者を魅了された力量には脱帽ものです。

ぜひ、みなさまもるり子おばあちゃんの異世界での活躍を楽しんでみてください!

異世界ファンタジー好きな方はもちろん、異世界ファンタジーは苦手という方にこそ読んでいただきたい名作ですよ!!

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