ようこそ、カクヨムへ! ここは地獄の一丁目

 このエッセイには、いちWEB小説家が見た『カクヨム』の現実とその問題が浮き彫りにされています。筆者が指摘する通り、いまのカクヨムは制度として様々な問題が表面化しており、その騒動をユーザーが直接、作品として表明したことも記憶に新しいです。
 そして作品中、わたしがもっとも同意した事柄は『カクヨムはレビューが難しい』という指摘でした。著者が言う通り、カクヨムにおけるレビューとは第三者に向けた広告であり、キャッチコピーなのです。
 誰かが描いた作品をネタバレしないよう配慮しつつ、その面白さを上手に伝える。プロの編集者でも頭を悩ませるような仕事をアマチュアがそうやすやすとこなせるはずがありません。そうした問題点を本作は切れ味鋭い文章で巧みに浮かび上がらせていると感じられました。
 さらに、一投稿者がコンテストの順位に一喜一憂し、他人から見ると、「なぜ、そこまで?」と思ってしまうような手法を考え実践し、その過程を余すことなく書き綴っている様子は面白くもあり、必死であるからこそのリアルが文章から伝わってきます。
『カクヨムは投稿者にとって、夢多き新天地であるのか地獄であるのか?』
 そのひとつの答えとなっているのが本エッセイであると思いました。
 読者よりも筆者の方が七転八倒のエッセイをぜひご覧ください。

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