すばらしいくに

作者 今村駿一

体に毒が入り、そして毒が抜ける、すばらしいディストピア

  • ★★★ Excellent!!!

ある施策により、高齢者も無職も病人もいなくなった日本共和国。
税金も少ない、皆が健康で楽しい暮らし。嗚呼、めでたいめでたい。
これはそんな、ユートピアのようなディストピアで巻き起こる話。

前半は文字を負うだけで体が毒に蝕まれたように辛くなる。こんな日本になる可能性だってあった、という可能性に、ページを捲るのが辛くなる。

でも、後半。新たな展開とともに、読むスピードは加速する。この国がどうなるか、主人公達はどうなるか。一気に毒が抜け、ただただ、この物語の結末を追いたくなる。

結末、ぜひその目で確かめてください。

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その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

素晴らしき大義名分のもと、思想が統制され、人の命が軽視される、全体主義社会。
どう見てもディストピアですが、あえてユートピアと呼ばせて頂きます。それはこれが理想と希望の物語でもあると思うからです。
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★★★ Excellent!!!

まるで北と南に分かれた某国のような異常な世界の話。
仕事の出来ない老人や病人は『物』として指導という名の虐殺をしなければならない。
そんな常軌を逸した日常に葛藤しながら、また時に麻痺しながらも主人公… 続きを読む

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