作者の誰もが胸を衝かれる『残酷な現実』――この葛藤を糧に成長できるか?

書籍化を条件に『ゴーストライト』を依頼される――という、冒頭からいきなりショッキングな展開に、目が離せなくなりました。

主人公の登戸は、『自作品至上主義』。彼ほどではなくても、自分の作品を強く愛する思いは、小説を書く方なら誰でも共感できるはずです。

だからこそ、彼の頑ななまでのこだわりに感情移入し、それを許さない環境にもどかしさを覚えたり、逆に登戸に対してもっと柔軟になってよ、などとと歯噛みしたりと、心が大きく揺り動かされます。

また登戸は『幽霊』のヒロインに出会うのですが、彼女も大きな闇を抱えているようで、そこから物語はウェブ投稿に留まらず、SNSでの言動についてまで広がっていきます。

ほのぼのとした場面や会話も多く、さらりと読めてしまうのに、しかし心に刺さるものが大きい!大きすぎる!!

ストーリーは更に謎めいた展開となってきましたが、これからが楽しみであり怖いようでもあり……それでもやっぱり、更新を心待ちにしてしまう、魔力のような吸引力のある作品です。

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