２作目だからといって２倍じゃない。２乗された面白さ！

　作者様の溺愛もふもふパラダイス第２弾です。

　前作のラストでかめなしさんの声を利く事ができなくなった主人公が、再び同様の能力を手にした事で再開される物語でしたが、今回、前作の２倍ではなく２乗されていると思わされるのは、かめなしさんだけではなく、全ての動物の声を聞き、その姿を人と捉えられるようになった事です。

　バタバタもワクワクも、全て２乗されたスケールです。

　前作から引き続き登場する矢吹、恵太のその後、かめなしさんの事…気になる事は様々あり、それがどう決着するのか等々、気になる点が多い！

　登場人物それぞれが、それぞれの優しさを持っているから、この物語はどんなシーンが来ても涙はなく、ワクワクしかない、そう感じられる文体も魅力的です。

　どう決着するのかは、レビューで明かすわけにはいかないのですが、読了した時、読者の心に「これしかない！」と感じるエンディングがあります。