ぼっちだがリア充だから俺の人生は間違っていない

@unomiya_aruto

第1話 出会い

 世の中には、リア充ということだけで、勝ち組みたいなふざけた風習がある。友達がいるくせに、彼女がいないからリア充ではないとか、ボッチだから非リアだとか、わけのわからんルールみたいなものがある。ただ、俺は友達も彼女もいない、ボッチだがリアルが充実しているから、リア充と自分で思っている。しかし、みんなからすれば俺は、リア充ではないようだ。要するに非リアなのだ。なぜだかよくわからない。自分が充実していると思えばそれでいいのではないか。世の中は簡単に自分の思い通りにはいかないようだ。だがそんなことはどうでもいい!

 誰が何と言おうと、俺は、リア充だ!いつもぼっち、本当にぼっちだがリア充だ!

 俺は、間違っていない。間違っているのは、みんなだ!






 今日から新学期、そして、高校二年生の始まり

 今日もまた一人で学校へ向かう、これだけは変わらない。たとえ、クラス替えをしようが、転校生がこようが、俺はずっと一人だと思う


 学校へ着きクラス表を見るとクラスは、2‐Bだった。


 教室に入ると「一緒のクラスでよかったぁ」や「今年もよろしくな」などいろいろな言葉が飛び交っていて、かなり賑やかだった。あたりをよく見るとポツンと一人で座っていた少女がいた。そう俺と同じようなぼっちが一人いたのだ。その人物の容姿は眼鏡をかけていて、背は小柄、髪は黒でロング、清楚系女子だ。


 すると教室の扉が開き、先生が入室した


「皆さん、初めまして、このクラスの担任になりました。神山かみやま 瞬一しゅんいちです。よろしくお願いします。じゃあみんなも自己紹介してください」


そう言って自己紹介が始まり、自分の番が来た


「谷山たにやま 悠希はるきです。よろしくお願いします」と小さい声で言い自己紹介は、終わった。


自己紹介は、人見知り、コミュ障、ボッチには地獄だと思う。なによりみんなの目線が怖い!などと思っていたら、先ほどの黒髪ロングの人に回った。


「花宮はなみや 美羽みうです。よろしくお願いします」


照れながら恥ずかしそうに言っていたのを見る限り、たぶん、人見知りかコミュ障、もしくはその両方なのだろう。


 そして、みんなの自己紹介が終わり、チャイムが鳴って、ホームルームは終了した。休み時間になるとまた、教室が賑やかになった。いや、賑やかというよりはうるさいといった方がいいくらいかもしれない。中には、新しい友達ができている奴もいた。すぐに馴染んで打ち解け、友達になる、これがみんなの言うリア充なんだろうか、とふと思った。


 授業が始まった、どうやら学級委員長を決めるようだ。

先生が「委員長に立候補したいやついるか?」と聞いていたが、もちろんそんな奴いるはずもなく、結局じゃんけんで決めることになり、見事に負けた、そして自分が委員長をすることになった。女子は誰なんだろうと思っていたら、あの黒髪ロング、花宮美羽さんだった


「じゃあ、委員長になった二人は、今日の放課後残ってください」と先生が言ったが、返事はしなった。そのまま授業は終わり、先生は教室を出た。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る