真摯で丁寧なおとぎばなしみたい!

 うまくやっていっているけど、「普通」を必死に演じている藍。
 「普通になりたい」と願う、それでいてどこか自分の中のアリスを捨てきれない彼女の気持ちがひしひしと感じられました。結局はそれも、自分の一部だったんですね。すごく分かるし、とても好きです。
 自分を見つめ始めるのって、かなり勇気がいるんじゃないかと思います。だから、最後の藍の気持ちは、とても勇敢なものなんじゃないかと。個人的には、アリスの丘で転んだ時の、気持ちの転換(明→暗)がすごくよかった。明るい気持ちになっていたときに、ふと気づく「どうせこんなことやっても」という気持ちの、じわじわと広がる暗さがなんとも言えません。

 器用で、かつ不器用な二人。これから、つまずきつつも、がんばっていけますように!