その指先に、火を灯す。

作者 朝乃日和

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★★★ Excellent!!!

SF×ミステリーというテーマで、ポピュラーなのが異能力者による犯罪だ。
現実には存在しない能力を組み込むことで、通常の事件ではたどり着くことのない意外な真相が導き出されることもある。

そして、本作の主人公もそうした特殊な能力を持った殺し屋である。それもあらゆる依頼を断らない凄腕の殺し屋だ。その気になる能力の正体は……なんと指先に火を灯すことができるのだ!
……地味だな。

ライターやマッチがあれば事足りる気もするし、ナイフや拳銃と較べれば殺傷力も心許ない。では果たして彼女はどのようにしてターゲットを殺すのか?

無駄のないすっきりとした文章でテンポよく物語を転がして、わずか千文字強の長さできっちり伏線を回収してオチを付けるというショート・ショートのお手本のような一作だ。

(SF×ミステリー 4選/文=柿崎 憲)

★★★ Excellent!!!

 ちょっとした特技を持った殺し屋の物語。その殺し屋は、もっともスマートにターゲットを殺すことができる。依頼は断らない。獲物は逃がさない。それが彼の流儀だ。
 依頼主は、殺人が遂行されたことを訝しげに思うだろう。だって、まだ依頼した人物は、その時点では生きているのだから。しかし、翌朝のニュースにおいて、依頼主は殺し屋の話を事実として受け入れざるを得ない。
 さて、どうやって彼はターゲットを殺したのか?
 淡々と語られる文章。
 最後の一文を、見落としてはならない。

★★★ Excellent!!!

殺し屋である彼女が持つのは、読んで字の如く非常にシンプルかつ奇妙な能力。
確かに見栄えこそ良けれども、仕事における実用面ではあまり役に立ちそうにないかもしれません。

ですがその印象は、簡潔かつ伝わりやすい文章を読み進めていくうち、一気に変わる事でしょう。
彼女が放つ爽快な「どんでん返し」、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。


★★★ Excellent!!!

異能を使った暗殺者の一人語りです。
最初のうちはありがちな異能で、これで人を殺すにはきっと派手な立ち回りが必要だろうなと思っていたのですが、な、なるほどね~!! そういう力だったら暗殺向きですね。
異能バトルものは結構たくさんあるかと思います。私も書いてみたいなと思うことはあるのですが、なかなか斬新な能力が思い浮かばず……。
こういうネタを思いつく方を尊敬します。