殺人鬼がどんどん沸いてで来るというありえないシュールで恐ろしい世界観なのに、おはなしはほっこりというギャップがいいですね。皆さん、是非読んでください。ほっこりした気分になれる殺人鬼モノです!
穏やかな雰囲気の中、のっけから飛び交うのは、物騒な家族の会話。ローンで買うだの、家族のためだの、何だそりゃ?の連続ですが、この設定こそが素晴らし過ぎる!長編にすれば、SFにもミステリーにもドラマにもなり得るんじゃないでしょうか?読み手の想像の幅を広げる作品です。
殺人鬼から家族を守ってくれるのは、銃でもナイフでも火炎放射器でもありません。餅は餅屋。つまり、殺人鬼なのです。私はずっとジェイソンのイメージで読んでました。もうだんだん「そろそろウチにも……?」なんて危ない考えが浮かんできて、最終的には『殺人鬼』という言葉がゲシュタルト崩壊を起こす寸前でした。私のスマホの予測変換、『さ』がかなり物騒になりました。おすすめです!
野良殺人鬼と一家に一人の殺人鬼。そもそも殺人鬼って……というのは置いといて。ほのぼのした展開に、ほろりとしかかる良いお話です。殺人鬼ですがね。『ゴロスゥゥ』とか言ってますけど、いい奴です。アットホームな雰囲気に「殺人鬼」というチョイスが面白い作品です。
この子も大きくなったら、きっといい殺人鬼になる気がしました。
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