ミリタリーとファンタジーが交錯する独特の世界観!

最新の30話までを読んでのレビューです。
二つの種族が対立し戦争を続けてきた不思議な島。
その島でルージアという少年兵が、牢獄に捕らえられている敵の少女を連れ出して逃げ出すところから、この物語は幕を開けます。
二人が逃げ出すのはまさに戦場のど真ん中、かつての友の追撃を振り切り、目指した先で明らかになる事実とは……
という感じの物語がメインストーリーになると思うのですが、緩やかにつながる短編・中編群、のような構成になっています。
群像劇という感じが近いかもしれませんが、これは読んでみていただいた方が早いかと。

それぞれで活躍するキャラクター達の魅力、戦場を舞台にした息詰まる戦いとドラマの連続、この世界の全貌がゆっくりと明らかになる感覚。
これはまさにファンタジー小説の面白さそのものだと思いました。
さらにこの物語、魔法は出ませんが銃が武器として登場しています。
モンスターやドラゴンは登場せず、敵はあくまで人間です。
それでも現代ドラマにならず、やはりファンタジー小説として読めるところがまた独特で面白いところです。

第一部が面白い展開で、一応の終わりを見たと思っていましたが、二部が始まりました。
ということでぜひ連載を追いかけて楽しんで欲しい作品です!