概要
この壁、とってもモダンで素敵ですけど——隠しましょうか?
『お片づけの依頼はエルムバンクまで』のマキカとトリシャが、なぜか寝室だけ片付けられないベティ・バクスターのお手伝いをします。短編。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!お片づけ問題は、言葉にできないSOSなのかもしれない。
長編『お片づけの依頼はエルムバンクまで』のスピンオフ。
マキカは、どうしても寝室だけ片付けられないベティから依頼を受ける。
私事で恐縮ですが。
昔、口に出さない要求に従わせようとする人が周囲にいまして。
振り回されて疲弊したので、
「明確に発言されない要求は存在しないものとして扱う」
(子供は除く)(もちろん私自身にも適用)
というのが信念です。
立場上、ベティの口からは絶対言えないのはわかるんですよ。
これは周囲の人が察してあげなきゃ駄目だ。
でも、私の信念との折り合いをどうつけよう……。
と悩んで、7月に読了したときには感想を書けず。
再読しました。
ベティは、「気づかせないように…続きを読む - ★★★ Excellent!!!片付きます。お部屋も、あなたの心の問題も。
『お片づけの依頼はエルムバンクまで』の続編、中編。前作に引き続き拝読しました。
今回は、なぜか寝室だけが片付けられなくなっている女性のお話です。
前作は、イギリスの溜め込み障害の老婦人のお話でした。彼女の人生と抱えている問題が、イギリスの近代史や風俗とともに丁寧に語られ、精神医学的な裏付けもしっかりした、読後感のよい作品です。
オーガナイザーとして仕事を始めたマキカと、彼女と一緒に仕事を始めたトリシャの活躍。お片づけと同時に、すれ違っていた夫婦の気持ちの問題も綺麗に片付きます。
このシリーズは、登場人物がみな個性的でありながらリアリティもあり、素敵だなあと思います。私は「かっとばす」トリ…続きを読む