片付きます。お部屋も、あなたの心の問題も。

『お片づけの依頼はエルムバンクまで』の続編、中編。前作に引き続き拝読しました。
今回は、なぜか寝室だけが片付けられなくなっている女性のお話です。

前作は、イギリスの溜め込み障害の老婦人のお話でした。彼女の人生と抱えている問題が、イギリスの近代史や風俗とともに丁寧に語られ、精神医学的な裏付けもしっかりした、読後感のよい作品です。
オーガナイザーとして仕事を始めたマキカと、彼女と一緒に仕事を始めたトリシャの活躍。お片づけと同時に、すれ違っていた夫婦の気持ちの問題も綺麗に片付きます。

このシリーズは、登場人物がみな個性的でありながらリアリティもあり、素敵だなあと思います。私は「かっとばす」トリシャが好きです。

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