ルネサンス期フィレンツェが舞台の本格ミステリー

 裁判官に任命されたぐうたらな宝石職人のジャンニ親方と、その弟子ミケランジェロ、荒っぽい警官レンツォの三人の視点を通して、葡萄酒運搬人ヤコポの殺人事件、さらには過去の大きな暗殺未遂事件の謎が解き明かされて行きます。
 舞台となるルネサンス時代のイタリアが非常に緻密に作り込まれています。描写はくどくないのに読んでいて景色が浮かんできました。様々な謎が徐々に明かされ、ところがそのたび謎が増え、最後の最後になるまで一体だれが犯人かとドキドキしながら、駆け抜けるように読みました。
このサイトではそうそうお目にかかれないであろう、本格的なミステリーです。

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