初恋の男の子は、女の子の心を持っていた

主人公の小春ちゃんが好きになったのは、高校のクラスメイトで隣の席の おぼろくん。
おぼろくんの秘密を偶然知ってしまったところから物語は始まります。

少しずつ進展していく二人の関係は、ちょっぴり複雑で。
恋愛だとか、友情だとか。そんな一言では表せない関係性を築いていく二人を心から応援したくなります。

食欲旺盛な小春ちゃんは食べることが大好きで、作中にも色んな食べ物が出てきます。
甘いもの、辛いもの、しょっぱいもの、酸っぱいもの、そして苦いもの。
キャラクターの心情と出てくる食べ物がリンクしているみたいで、読んでいてお腹が空いてきます。
(小春ちゃんが自分の中の嫌な感情をカレーパンに例えていたところは、つい笑ってしまいました。)


【ここからは書籍版の感想です】

書籍版ではエピローグが追加されていて、より爽やかな読後感を運んでくれました。
(コース料理を食べた後の、締めのデザートのような。)
カクヨムで読んだ人にも、書籍版は一読の価値ありですよ!

そして表紙がまた良いんです、これが。
自宅の本棚でも平積みしておきたくなる装丁です。是非、書店で一度見てみてください!

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