ただ強い者が勝つ。それがたとえ“異世界”であっても。

“将棋”ほど公平で奥深いゲームはない。
年齢も、性別も、性格も、運も、言葉でさえも関係ない。
ただ強い者が勝つ、という単純明快な戦い。

それがたとえ“異世界”であっても。

言葉も文化もわからない。そんな世界に放り出されたら、普通の人間はそこで“詰み”だ。
でも、その世界には“将棋”があった。

笑えるくらい口の悪い主人公の一人称の語りが、不思議なほどにクセになる。
主人公が異世界で好き勝手に生きている様子をずっと見ていたくなる。

本当に強いのは、自分の中に譲れない芯を持っている人間だ。
それに気付いたとき、クズなはずの主人公のことを、いつの間にか好きになっていた。

将棋のことがわからなくても楽しめるので、おすすめです!

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