いつ終わるともしれない。でも線が引けない。

桜には、思い出が重ねやすい。
誰もがひとつふたつ、桜への想いを持っている気がする。
どんな時の桜がすきだろう。そして、嫌いだろう。

私もやはり過去の人たちを思い出す。何度でも。
散って地面に散らばり、水面に浮かんで流れる桜が好きだ。
茶色く醜くなって踏まれる様すら、感慨深い。

咲いて、散って、落ちぶれて。

短編で、ここまでの世界が描けるんだぁという、ため息。
三つの時代を経て、恋人同士が変わっていってしまう。
きっとまだ先も続くであろう。でも、どこまでだろう。

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